新指揮官・を迎え、新たなスタートを切った早大。東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)初陣が、いよいよ間近に迫ってきた。初戦の相手は、現在62季連続で最下位に沈んでいる東大。しかし、早大は昨春の東大戦で1、2回戦ともに8回終了を同点で迎える接戦を強いられており、決して楽に勝てる相手ではない。投手陣を中心に盤石の戦いで連勝し、7季ぶりの優勝へ好スタートを切りたい。

 チームの軸となる投手陣。1回戦にはの先発が濃厚だ。早川は入学時から主戦の先発候補と期待されてきたが、これまで先発として挙げた勝ち星はわずかに1つ。なかなかその期待に応えられずにいた。しかし昨季は救援としてブレークを果たし、ついに今季は左のエースナンバー『18』をつけて開幕を迎える。小宮山監督から与えられた『6勝』という目標へ向け、まずは1勝目を手にしたい。そして、2回戦の先発はが有力。昨秋も第2先発として活躍し、早慶戦では2試合連続で先発登板し勝ち点獲得に大きく貢献した。西垣は今冬に課題であったスタミナを強化したため、長い回数を任せられそうだ。さらに、救援陣にも多彩な顔ぶれがそろっている。けがで昨秋の登板が無かった150キロ右腕・はクローザーとして戦列に復帰。救援のや、ルーキーのらが徳山へ良いかたちでつなぐことができれば、勝利はぐんと近づくだろう。


1回戦での先発が予想されるエース早川。まずは守りからリズムをつくりたい

 対する東大打線には、中軸の辻居新平主将(4年)、岡俊希(3年)らパンチ力のある打者がそろう。辻居は2年秋から上位打線に名を連ね、髙橋佑樹(慶大4年)や森下暢仁主将(明大4年)らリーグ屈指の好投手から本塁打を放った経験もある。昨秋は打率3割8厘、盗塁はリーグトップタイの6つを記録。今年の活躍次第では、『東大野手史上初のプロ入り』も狙えると言われている。また、岡は昨春から中軸に定着している右の大砲。これまでは通算打率2割7厘と思うような結果が残せていないが、1年間の経験を積んだ上で迎える今季は飛躍が期待されている。東大打線を封じるためには、まずはこの二人をしっかりと抑えなくてはならないだろう。また、東大は前週の法大とのカードで代打打率・4割5分4厘(11打数5安打)と高い成功率をマークしている。特に青山海(4年)、井上慶秀(2年)は2戦連続で安打を放っており、警戒が必要だ。


攻撃の軸となる3番・辻居。法大2回戦では先制打を放った

 東大投手陣は、小林大雅(4年)を中心とした細かな継投が予想される。小林大は昨年のリーグ戦計21試合中、19試合に登板した大黒柱。ツーシームとスライダーを3種類ずつ投げ分けるなど、引き出しの多さが特徴だ。これまで通算37試合に登板し、いまだ勝ち星のない小林大。副将として迎えるラストイヤー、勝利への強い思いを持って臨んでいる。しかし東大投手陣は、前週の法大とのカードで2戦合計25失点を喫した。特に2回戦はベンチ入りした投手全員が失点するという、まさに『投壊』状態。この隙を逃すわけにはいかないだろう。

 そこで東大投手陣攻略のカギとなるのが上位打線だ。1番から、、、、とリーグ戦経験の豊富な面々が名を連ねるだろう。しかし先日行われた神奈川大とのオープン戦では、その全員が無安打に終わるなど不安が残る結果に。その憂いを払拭(ふっしょく)する打撃で初回から点を重ね、投手陣が楽に投げられる展開をつくりたい。一方、6番以降は元気な選手が多い。特に6番のはルーキーながら春季オープン戦で初打席初安打を放つと、3月後半には本塁打も記録。神奈川大戦でも2安打を放ち、上々の仕上がりを見せている。また、抜群の打撃センスを誇る8番・も神奈川大戦で2安打。開幕へ向け、着実に調子を合わせてきている。また、守備での注目は正捕手の座を射止めただ。強肩から繰り出される素早く正確な送球は、相手走者にとって大きな脅威となるだろう。小藤を中心とした堅い守りで、東大に隙を与えないようにしたい。


マスクをかぶるのは小藤。バットでの貢献も期待される

 今年度、『ONE』というチームスローガンを掲げる早大。これには、日本一を目指すこと、部員それぞれがチーム内で唯一無二の存在になること、などといった『1』にまつわる様々な意味が含まれている。東大戦ではそのスローガン通り、チーム『一』丸となって『1』つ目の勝ち点をつかみ取りたい。

(記事 池田有輝、写真 江藤華、柴田侑佳)