第2戦でも通じなかったジャズのハーデン対策

たとえジャズが奇策を用いたとしても、今のジェームズ・ハーデンを抑えるのは並大抵のことではない。4月17日にトヨタ・センターで行われたファーストラウンド第2戦は、そのハーデンが前半だけで勝負を決めた。

第1戦と同様に、ジャズはレフティーのハーデンを左に進ませないよう極端なディフェンスを敷いたが、ステップバックしての3ポイントシュートやドライブからのフローターを次々に決めた。またクリント・カペラへのロブなど緩急を自在に操り、ジャズディフェンスを攻略したハーデンは、前半だけで25得点7リバウンド7アシストを記録した。前半終了までに26点(70-44)をリードし、そのまま危なげない試合運びを見せたロケッツが118-98で快勝し、シリーズ2連勝を飾った。

プレーオフでキャリア3度目のトリプル・ダブル(32得点13リバウンド10アシスト)を達成したハーデンは「チームのオフェンスに関しては、なんの心配もしていない。ディフェンスでも集中できている。自分が、チームが求めている形になっていると言う時は、ディフェンスが良い状態にある時なんだ」とコメント。「今のように守れて、身体を張って、リバウンドを奪えて、トランジションでのテンポを上げられている時は、自分たちに勝つのは難しい」と、続けた。

ハーデンとマッチアップすることが多かったリッキー・ルビオは「彼は手強い。でも、あきらめない。歴代最高のスコアラーの一人だよ。それでも、簡単に点を決められないようなやり方を見つけられるように努力する」と、ホーム開催となる第3戦からの仕切り直しを誓った。

2試合続けて同じ策が通じなかった以上、ジャズは新たなハーデン対策を練らなければならない。今のままではハーデンに好きなようにやられ、スウィープでの敗退が濃厚と言わざるを得ない。