史上最高シューターの議論に決着をつける金字塔

ウォリアーズのステフィン・カリーは、4月13日に行われたクリッパーズとのプレーオフ・ファーストラウンド第1戦で、またしても金字塔を打ち立てた。

クリッパーズ戦で12本中8本の3ポイントシュートを成功させたカリーは、プレーオフでの通算3ポイントシュート成功数が386本に到達。レイ・アレンの385本を抜いて、歴代1位に躍り出た。

「彼が歴代最高のシューターということに関して、議論にはならないと思う。この件について議論できる人を探せるとは思えないね」と、試合後にチームメートのドレイモンド・グリーンが語ったように、もはやNBA史上ベストシューターに相応しい選手は、カリー以外に考えられないのではないだろうか。

アレンが385本という3ポイントシュート成功数に到達するまでに18年(プレーオフ出場シーズン11年)必要だったのに対し、カリーは、キャリア10年目(プレーオフ出場シーズン7年)でこれだけの成績を残した。レギュラーシーズンの通算3ポイントシュート成功数でも歴代3位(2483)のカリーは、ケガさえなければ来シーズン中に同2位のレジー・ミラー(2560)を抜くのは確実で、2020-21シーズンには同1位のアレンの記録(2973)を塗り替えるだろう。

カリーは、今回の新記録樹立について「特別なことだね。以前から、僕は選手として息の長いキャリアを送ること、それから偉大なシューターたちについて言ってきた」とコメント。「いつだって、レイ・アレン、レジー・ミラーのような選手の記録を塗り替えられるのは特別なこと。僕はこれまでに相当な数の3ポイントシュートを打っているんだから、大半は決めないとダメだよ」と、続けた。

カリーは、クリッパーズ戦で38得点7アシストに加えて、キャリアハイの15リバウンドを記録し、121-104での勝利に貢献。この活躍の前には、敵将であるドック・リバースも脱帽するしかなく、カリーを「ウチのコーチ陣とも話していたんだが、彼はNBAで最も過小評価されている選手の一人だ」と、称えた。

「どうすれば彼を低く評価できるのか分からないが、実際にそういう評価を受けている。彼がやっていることは軽視されている。これだけは断言できるが、コートに立っている彼は、一握りの選手。しかも、限られた選手の中でも、あらゆる面で彼のレベルは高い。今日はベストリバウンダーの一人だった。全てをこなしていた。本当に素晴らしい選手だ」

カリーは「自分のプレースタイル、打っているシュートを考えれば、自信がないとできない。でも、レイ・アレンと同じカテゴリーに加えてもらって、プレーオフ、ファイナルで象徴的な瞬間をたくさん生み出してきた彼を追い越せるなんて、本当に信じられないよ」と、謙遜した。