カナダ・モントリオールで開催されている「ロジャーズ・カップ」(WTAプレミア5/7月25~31日/賞金総額271万4413ドル/ハードコート)の女子シングルス3回戦で、第6シードのビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)が第10シ…

  カナダ・モントリオールで開催されている「ロジャーズ・カップ」(WTAプレミア5/7月25~31日/賞金総額271万4413ドル/ハードコート)の女子シングルス3回戦で、第6シードのビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)が第10シードのマディソン・キーズ(アメリカ)に1-6 7-6(2) 3-6で敗れ、大会から姿を消した。  リオ五輪前の最後の大会をプレーしていた36歳のビーナスは、第2セットの第3ゲームでやっとサービスをキープする前に、7ゲームを連続で落としていた。ビーナスが挽回して第2セットをタイブレークの末に取り、セットオールとすることに成功したあと、キーズは第3セットでサービスの調子を取り戻し、12本のエースを決めて試合を締めくくった。  21歳のキーズは、ウィンブルドン前哨戦のバーミンガムで優勝し、今年2つ目のWTAツアー・タイトルを獲得。その後のウィンブルドンでは4回戦に進出していた。彼女は準々決勝でアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)と対戦する。  キーズに対してビーナスは、自分のサービスの調子を上げることができずに苦しんでいた。  「彼女のサービスは間違いなく通常よりも遅かったわ」とキーズ。「でも奇妙なことに、彼女のセカンドサービスはいつもより、はるかに遅かったんだけど、コートのせいでいつもよりずっと高くバウンドしていたの。だから、彼女のファーストサービスはいつもより少しリターンしやすかったのだけれど、セカンドサービスを返すのが本当に難しかった」。  一方、パブリウチェンコワは第4シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)を6-4 6-7(4) 6-1で倒して勝ち上がった。  「タフな試合になるでしょうね」と、キーズは次のパブリウチェンコワ戦について言った。「彼女は間違いなく最後の最後まで戦うし、多くのウィナーを打ち込んでくるだろうから、常に難しい相手なのよ」。  パブリウチェンコワは第2セット5-4のリードから2つのマッチポイントを逃し、そのゲームをダブルフォールトで落とした。しかし第3セットで奮起して準々決勝に勝ち進んだ。対戦相手のラドバンスカは、2014年のモントリオールでの優勝者だった。  「私はいまだ、あの第2セットからの回復の途中にあると思う」と試合後のパブリウチェンコワ。「基本的に、私は試合をものにしたと思った矢先にそれ(そのセット)を落とした。だから(それでも挽回した)メンタル面に関してうれしく思っている」。  第15シードのジョハナ・コンタ(イギリス)はバルバラ・レプチェンコ(アメリカ)を6-3 6-2で下し、準々決勝で予選勝者のクリスティーナ・クコバ(スロバキア)と対戦する。クコバはユージェニー・ブシャール(カナダ)を3-6 6-4 6-3で倒して勝ち上がった。  ブシャールは第3セットで、ラケットを投げたペナルティとして1ポイントを失った。彼女はユニプリックス・スタジアムのセンターコートに詰めかけ、熱い声援を送ってくる観客たちの前で、ショットを正確にライン際に打てず、四苦八苦していた。  「私は今週、とてもクオリティの高いプレーをした。あの2試合(1、2回戦)のことを忘れることはないわ。でも、あの2試合は大会全体ではない」とブシャール。「私はいかにして、ハイクオリティのプレーを大会を通して続けるか、どうプレッシャーに対処するかを学ばなければいけない。たぶん、ちょっとパニックに陥ってしまったように感じた。ポイントを早く終えようと焦ってしまっていたわ」。  第2シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)は第17シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)を1-6 7-6(2) 6-4で倒した。 「私はまだ、よりよいテニスをプレーし、もっとアグレッシブに果敢に戦うため、上達を続けている過程にある」とケルバー。「今日は少し強気に打っていこうと興奮しすぎていたように思う。これはときに問題ともなり得るわね」。

 ケルバーは準々決勝でダリア・カサキナ(ロシア)と対戦する。カサキナは第7シードのロベルタ・ビンチ(イタリア)を7-5 6-3で破って勝ち上がった。  昨年大会の準優勝者である第5シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)は、第14シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を6-3 6-3で倒した。WTAツアーのサービスエース獲得数の順位で首位のプリスコバだが、この試合では5本しかエースを奪えなかった。  「彼女と対戦するときは、なかなかリズムをつかめないから厳しい試合になるということはわかっていた」とハレプ。「次のポイントで何が起きるか予想ができないから緊迫するの。私はすべてのボールで辛抱強くプレーし、戦い続けるようにしなければならなかった。というのも、もし私がすべてのボールに食いつき続ければ、彼女が私より多くのミスをおかすはずだということがわかっていたから」。

 ハレプは準々決勝で第9シードのスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)と対戦する。クズネツォワは第12シードのペトラ・クビトワ(チェコ)を7-6(2) 6-3で退けた。(C)AP