今季初の試合、文京区ボクシング大会が行われた。試合は、練習期間が短く、試合経験の少ないジュニアの部9名と、練習期間が長く、試合経験の豊富なシニアの部1名に分かれ、早大からは5名のデビュー戦の選手を含めた10名の選手が出場した。「試合の雰囲…

 今季初の試合、文京区ボクシング大会が行われた。試合は、練習期間が短く、試合経験の少ないジュニアの部9名と、練習期間が長く、試合経験の豊富なシニアの部1名に分かれ、早大からは5名のデビュー戦の選手を含めた10名の選手が出場した。「試合の雰囲気に慣れていない中で自分自身の力を発揮できた選手が多かった」と応援に駆けつけたOBが話していたように、デビュー戦の選手が半数を占める中、関東大学ボクシングリーグ戦に向けて、好調な様子を見せた。

 まずジュニアの部、最初にリングに立ったのは、フライ級・岡村泰靖(商2=東京・早実)。デビュー戦の選手にも関わらず、軽やかなフットワークで果敢に攻めていき、2ラウンド(R)RSC勝ちとなり、早大ボクシング部の流れをつくる。2人目は、フライ級・津田大賀(人3=香川・高松第一)。序盤から強いパンチを相手に浴びせ、攻め続ける。相手との激しい打ち合いの末に、見事勝利を果たした。3人目に登場したのは、バンタム級・金泳侯(政経2=韓国・ソウル)。デビュー戦とは思えない堂々とした力強い姿勢。何度か相手のパンチを顔面に受けるも、自らの攻撃を止めない。試合は五分五分に見られたが、結果は判定勝ち。4人目は、井上雄太郎(商3=東京・明大中野)。軽快なステップで試合を開始するも、不運な一撃により、RSC負けとなってしまった。


序盤から攻め続けた津田

 続いて階級が上がりライト級、4名の選手が出場した。ライト級・水野一輝(教2=埼玉・早大本庄)は序盤、積極的に攻めるも、1R後半、相手にペースをつかまれてしまう。相手のストレートは顔面を直撃し、結果は判定負けとなってしまう。続いて6人目、ライト級・安達慶太(国教2=東京・早大学院)もデビュー戦の選手。安達も相手もなかなか手が出ない。隙を見て攻撃し、奮闘するも判定負けとなってしまった。7人目は、ライト級・首藤功大(国教2=東京・芝)。試合開始直後から、試合を優勢に進め、首藤のフックは相手のボディを的確に捉え、相手を圧倒した。結果は1RでのRSC勝ち。続く8人目は、ライト級・藁品健介(創理3=神奈川・鎌倉学園)。素早いコンビネーションで相手を怯ませるが、相手も攻撃を止めない。接戦に見られた試合だったが、判定により藁品が勝利した。ジュニアの部最後は、今回がデビュー戦のウェルター級・高橋良典(スポ3=茨城・茗渓)。序盤からなかなかペースがつかめない。コンビネーションで攻め、ペースをつかみかけるが、相手の攻撃も止まらない。粘りを見せ、迫力のある試合を繰り広げたが、判定負けの結果となった。唯一シニアの部に出場したのは副将、バンタム級・三輪裕之(文3=神奈川・鎌倉学園)。今大会の早稲田最後の選手の登場に、チームの応援も一段と熱くなる。細かいパンチで相手と激しく打ち合い、試合は接戦に見えたが、素早いジャブなど後半にかけて相手との力の差を見せつけ、結果は判定勝ち。「先輩としての姿を見せられたらいいなと思って頑張った」と三輪が語るように、副将としての意地を見せた。


副将としての力を見せた三輪

デビュー戦の選手が多い中、それぞれの力を発揮した試合を見せてくれた早大ボクシング部。会場では、出場する選手を応援する部員たちの雰囲気の良さが感じられた。今試合での経験を生かし、来月から始まる関東大学ボクシングリーグ戦では、さらにレベルアップした姿を見せてくれるだろう。

(記事 芦澤りさ、写真 森田和磨)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽ジュニアの部

フライ級   ◯岡村泰靖 2ラウンド RSC

フライ級    ◯津田大賀 3ラウンド RSC

バンタム級   ◯金泳侯 判定勝ち

バンタム級   ●井上雄太郎 1ラウンド RSC

ライト級   ●水野一輝 判定負け

ライト級   ●安達慶太 判定負け

ライト級   ◯首藤功大 1ラウンド RSC

ライト級    ◯藁品健介 判定勝ち

ウェルター級   ●高橋良典 判定負け

▽シニアの部

バンタム級  ◯三輪裕之 判定勝ち

コメント

三輪裕之(文3=神奈川・鎌倉学園)

――今季初の試合でしたが、どのような意気込みで試合に臨みましたか

副将として勝利したいなというのと、新2年生が試合に出て、みんな勝ち負けはあったんですけど、すごく頑張っていて、自分は先輩なので、先輩としての姿を見せられたらいいなと思って頑張りました。

――きょうの試合でよかった点は

勝てたことです。

――きょうの試合を振り返っての課題は

細かいパンチで綺麗にボクシングするのを練習していたんですけど、それをいい場面で出せなかったところです。もっと練習するしかないなと思います。

――トーナメント戦に向けて一言

もし出場選手に選ばれたら全力で頑張りたいと思います。

首藤巧大(国2=東京・芝)

――今シーズン初の公式戦となりましたが、どのような意気込みで臨みましたか

去年は負けが多かったので今回こそ絶対に勝とうと思って、出来たら途中KOかRSCで勝てればいいなと思っていたので、それを実現できてよかったです。

――早慶戦後のオフや間の期間はどのようなことを中心に取り組んできましたか

オフの期間というのが年末年始しかなかったのでその間は実家に帰ってゆっくりして、オフ以外は基本的にはフィジカルトレーニングに重きを置いて頑張ってきました。

――きょうの試合でよかった部分は

早めに倒したかったので、結果1ラウンドで倒せたので実現できてよかったです。

――きょう出た課題というのは

パンチを打つときに反対の手のガードが下がってしまったり、パンチが大きくなったりしているのでそこを修正していきたいです。

――トーナメント戦にむけての意気込みをお願いします

初戦が明治大学の小島くんが多分相手で出るとしたら相当強い相手なんですけど、勝てるように頑張ります。