◆JR東日本カップ2019 第93回関東大学サッカーリーグ戦 【2部】◆

 4月7日 対東海大 神奈川・県立保土ヶ谷運動公園サッカー場

関東大学サッカーリーグ戦2部は7日に開幕戦が行われた。立大は東海大と対戦し、0−1と惜敗。昨年の開幕戦と同カードとなった対決をものにできず、黒星発進となった。次節は14日、産能大との対戦を迎える。


試合後、応援団のもとへ無念の表情であいさつに向かう選手たち


1点が遠かった。0−1のまま迎えた後半残り15分、前半をシュート1本に封じられていた攻撃陣が牙を剥き始める。77分、堀(異1=ジェフユナイテッド千葉U–18)のクロスのこぼれ球に反応した武智(済3=駒澤大高)が迷わずボレーシュートを放つ。81分には、奥谷(コ4=都立駒場)が左サイドからペナルティエリア内にカットインして右足を振り抜くも枠外へ。終了間際にも奥谷のコーナーキックに堀がヘディングで合わせたが、ボールは無情にもクロスバーを叩いた。後半だけ見れば、シュート数は相手の2本を大きく上回る7本。攻撃の形は出来ていただけに、悔しい敗戦となった。


途中交代の大塚の活躍を労い、握手をする倉又監督


この日も序盤から184㌢の長身FW・宮倉(法2=川越東)をターゲットにロングボールを多用したが、宮倉は空中戦で苦戦を強いられる。攻撃の起点となる吉田(コ4=JFAアカデミー福島)、大塚(営3=前橋育英)も相手の素早いプレスに苦しみ、なかなか決定機を演出できずにいた。CBでコンビを組んだゲームキャプテン・井浦(済4=東久留米総合)と菅原(コ3=横浜FC・Y)、豊富な運動量が持ち味のSB・堀ら守備陣は集中力を高く保ち大崩れすることはなかったが、最終ラインからのビルドアップ(※)で連携ミスが多発。ヒヤリとする場面も多く見られた。
そんな状況でも、就任5年目の倉又監督は冷静にチームを分析し、ハーフタイムで修正を施した。FC東京や日体大で監督を歴任し“倉さん”の愛称で選手から慕われている名伯楽は、桐(コ2=日大藤沢)・奥谷を使った左サイドからの攻撃に勝機を見出す。そこに大塚・武智ら中盤の選手を絡ませることにより、厚みのある攻撃を狙った。

“倉又スタイル”の下、選手たちは前半とは見違えるようなプレーを見せる。中盤でボールを持つと、真っ先に見るのは左サイド。フリーで待つ桐、オーバーラップ(※)の機会を伺う奥谷との呼吸を合わせた攻撃を展開した。印象的だったのは65分。左サイドでボールを持った桐が奥谷との連携から抜け出し、前線で待つ宮倉へラストパス。ゴールとはならなかったが、思い通りの形から相手守備陣を崩した。

「左サイドから攻めていけって倉さんに言われて、それが良かったのかな」。緩急のあるドリブルから幾度となくゴールに迫った桐は、自身が“切り札”となった後半のプレーを振り返る。正確なクロスからチャンスを演出した奥谷も「自分が高い位置を取ることによって相手の強みを塞ぎつつ、攻撃につながる良い形もできていた」と、指揮官の采配が良い方向に働いたことを実感した。得点こそ奪えなかったものの、2人を軸とした左サイドからの攻撃が光っていた。
                                       (4月10日・小根久保礼央)


左サイドでドリブルをする桐(左)とオーバーラップをする奥谷

※ビルドアップ
自陣深くから中盤、前線へと攻撃を組み立てること

※オーバーラップ
ボールを保持している選手を、後ろの味方選手が追い越していくこと