2段トスやディグで好プレーを見せたLi永田

昨日の開幕から一夜明け、リーグ2戦目で迎えるは圧倒的な力を誇る王者・早大。序盤は、降小雨(商1・慶應)と吉田祝太郎(政3・慶應)のコンビネーションから繰り出されるクイックなどで早大に食らいつき、第2セットを奪う。しかし、第3セットで競り負けた慶大はそこから流れをつかめず。セットカウント1-3で敗戦を喫した。

2019年4月7日(日)

春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦

第2戦 慶大×早大

@日本体育大学健志台キャンパス米本記念体育館

得点
慶大セット早大
 1925
25 18
 2325
 1725
出場選手(サーブ順)
ポジション背番号名前(学部学年・出身校)
WS23小出捺暉(環2・駿台学園)
MB降小雨(商1・慶應)
OP21富澤太凱(経4・慶應)
WSマルキナシム(総4・川越東)
MB12清水柊吾(総3・広島城北)
吉田祝太郎(政3・慶應)
Li永田将吾(総2・高松)
 17加藤真(商3・慶應)

【おことわり(再掲)】

本年度より、ポジション名をアルファベット表記に変更いたします。

サイド → WS

センター → MB

オポジット → OP

セッター → S

リベロ → Li


エース・マルキが復活した

慶大とワセダが対峙した。客席には応援団の声が響き、独特な雰囲気が会場に流れる。そんな中始まった第1セット。慶大は前日不調だったマルキナシム主将(総4・川越東)の強烈なスパイクで幸先よく先制する。その後、早大にリードを許すも、小出捺暉(環2・駿台学園)のブロックの間を抜くスパイクや、富澤太凱副将(経4・慶應)のインナースパイクなど、随所に良いプレーを見せ、慶大も一歩も引かない。しかし、早大の多彩な攻撃の前になかなか追いつくことができず、第1セットを19-25で落としてしまう。


コートにはMB降の声が響いていた

第2セット、慶大は王者に牙をむく。セット序盤は3連続失点などで差を広げられるも、安定したレシーブで攻撃を組み立ててブレイクを重ね、同点に持ち込んだ。そこから、サイドアウトの取り合い。そして、慶大は8-8の同点から、降のスパイクで一気に流れを引き寄せ、4連続得点を挙げる。早大はたまらずタイムアウト。まさに、王者に冷や汗をかかせた瞬間だった。その後も、慶大はセッターの吉田と降のコンビネーションから繰り出されるクイックを要所で決め、早大に流れを譲らず。セット後半も5連続得点を挙げ、このセットをものにした。


安定した活躍を見せる清水

勝負の第3セット。勝利を収めるうえで、このセットは絶対に落とせない。しかし、選手の顔に緊張の色はなかった。清水柊吾(総3・広島城北)のクイックで先制し、マルキのブロックで連続得点を挙げる。しかし、5連続失点を浴びるなど、早大に流れが傾く。それでも、今日の慶大は粘り強かった。11-15の場面から、富澤のブロックを打ち抜く強烈なスパイクや、清水のサービスエースなどで5連続得点を挙げ、逆転。流れは一気に慶大に傾くと思われた。しかし、慶大は富澤のスパイクがブロックに阻まれるなど、17-17から痛恨の4連続失点。降のブロックやサービスエースで4連続得点を挙げるも、あと一歩及ばず。23-25でこのセットを落とす。

後がなくなった第4セット。慶大は流れをなかなかつかめない。2枚ブロックがついた富澤にスパイクを打たせるべく、セッター吉田がトスを散らして攻撃をしかけるも、ここまで追いかける展開が続いた慶大にここから立て直すエネルギーはなかった。終始、早大に圧倒された慶大は17-25の大差でこのセットも落とし、セットカウント1-3で敗北を喫した。


加藤真がサーブレシーブ成功率約70%を記録した

今日の試合でカギとなったのは第3セット。一度、逆転を果たすもそこから流れをつかみきることができなかった。「力がないとあのセットはもぎ取れないですね」と宗雲健司監督が言うように、結果的に僅差のセットとなったが、その分、力の差がよく見えたセットだったのではないか。しかし、王者相手にここまでの試合を見せた慶大。これで、リーグ戦2連敗とはなってしまったが、今日の試合では随所に良いプレーが見られた。「現状維持でなくその中で慶應が成長していけたらと思います」と、マルキ主将は語る。昨日よりも今日、今日より明日。次は慶大がどんな試合を見せてくれるか、大いに期待したい。

(記事:菊池輝 写真:相川環・藤澤薫)

以下、コメント

宗雲健司監督

――昨日の試合から修正した点は

学生はサーブをもう少し強めに打とうという話をしていたみたいなんですけど、修正というよりも対早稲田の対策が序盤はハマってくれました。あとはマルキの調子がイマイチだったので、奮起してくれるかどうかというところで、個人的に話をしたりはしました。今日は頑張っていましたね。

――2セット目を振り返って

一か八かのプレーがたまたま上手くいったのが続いたので、そうなりました。まだ早稲田さんはできあがっていないので、運が良かったセットでしたね。

――3セット目、あと1歩及ばなかった要因は

早稲田さんも負けたくないので、ベストなプレーをしてきます。それが、一本決めてデュースになり、そこから抜け出したかったんですけど、アンラッキーなプレーと、最後、富澤のスパイクがネットにかかってしまったのが嫌だったんですね。紙一重なことをやっているので、結果的に可能性の低い結果が出てしまいました。力がないとあのセットはもぎ取れないですね。

――力の差を感じるセットでしたか

そうですね。攻撃する枚数、信頼を置ける枚数も。こちらは富澤頼りになってしまい、最後に富澤に2枚ブロックついていたので、それは本人もかわいそうだと思います。

――4セット目についてはいかがでしたか

全セット追いかける展開じゃないですか。その中で、3、4点を追いついてエネルギーを使い果たしてしまうんですよ。常に追いかけるプレッシャーの中でやっていたので、それが力の差なんです。追いかける展開になるというのは、まだまだ慶應に力がないということです。

――次戦に向けて一言

これでチームがグッと1つまとまってくれたらいいなと思います。ブレないようにします、まだ2戦終わっただけなので。

マルキナシム主将(総4・川越東)

――今日の試合を振り返って

序盤に離されてしまいましたが、すぐに追いつけるというチームの良いところが出ました。スパイクの面では切り替えができて決定率も上がっていたんですけど、今日は相手のサーブがよかったので、特にジャンプサーブにやられる場面が多かった印象です。

――ご自身バックアタックが多かった印象

昨日よりまずは打数が増えて得点も増えたので、そこをもっと生かせば相手のブロックもつきにくくなると思います。

――立ち上がりについては

この2戦ともに立ち上がりが良くないので、今後の改善点かなと感じています。

――2セット目はアタックが決まるようになったがチームとして何か変えたのか

特に変えてはいないです。僕の入り方が、序盤は「決めに行こう、決めに行こう」と意識しすぎてコンビが合わないことが多かったので、そこが原因かなと思います。

――2セット目のブロックについては

昨日の作戦から変えて、工夫したところがハマっていました。相手がブロックをよけてアウトになることが増えたのでよかったと思います。

――第3セットは接戦となりました

3セット目も、2セット目と同じ流れでもっていけましたが、最後を取りきれなかったところにうちの弱さがあるので、この結果だと思います。中盤で追いついて終盤勝負にもっていけているので、勝つためには最後決めきることが大事だと思います。

――初週に勝ち星を得られませんでした

相手は上位チームではありますが、僕たちは勝つつもりでやっていたのでこの2敗は正直痛いです。特に昨日の負け方は良くなかったです。

――今後に向けて

これからどんどん下位のチームと当たりますが、現状維持でなくその中で慶應が成長していけたらと思います。個人としては、やはり序盤にプレーが固くなるところを修正していきたいと思っています。

吉田祝太郎(政3・慶應)

――今日の試合を振り返って

向こうが強かったですね。こっちも2、3セット目とかは結構よかったんですけど、4セット目とか、立ち上がりにこっちの力が出せなくなっちゃうと、相手にすぐスキを突かれて、点差離されちゃうなっていう印象ですね。

――第2・3セット好調だった要因は

サーブカットからの攻撃はいつも通りっていう感じだったんですけど、サーブからのときにこっちのブロックがめっちゃハマって。それで止めたりワンチしたりして、駆け引きに勝てたという感じですね。

――ご自身のトスは

昨日よりは、っていう感じですね。今日はそんなに悪くはなかったかなとは思っているけど、ライトのトスがあんまり安定しなくて。(富澤)太凱さんにちょっと負担を懸けちゃったんですけど、太凱さんがよくカバーしてくれていたので、ありがたかったです。

――高校からの後輩にあたる降選手について

すごいですね、降くんは。勢いがあります。今日の3セット目とか、追いついたのは彼のおかげなので。試合中も一番声を出してくれているし、彼が一番ムードを盛り上げてくれるので。すごく任せられるし、ムードメーカーです。

――この春リーグの意気込みを

残り9戦あるので、1戦1戦を大事に、1つでも多く勝てるように頑張りたいと思います。

清水柊吾(総3・広島城北)

――今日の試合を振り返って

3セット目の中盤までは良いバレーが出来ていたと思うんですけど、そこから相手との上手さの違いが出てきてこっちがどんどん崩れていったので、そこを直すことが出来ていればもっと良い試合が出来たんじゃないかなと思います。

――昨日から修正した点は

そんなにはなくて、早稲田用の作戦はあったのでその通りにやっていくのと、あとはどんどんゲームをやるなかで対応して変えていった感じです。強いて言うならブロックでもう少ししっかり止めにいく、触りにいくというのは意識しました。

――昨日よりもトスが合っていたように見えました

今日序盤2本くらい合わなかったんですけど、そこから要求したら良い感じに合わせてくれるようになりました。

――サーブについては

本当はジャンプもやりたいんですけどミスが多いのでそこをリーグ戦の中で修正していくのと、ブレイクは取れているんですけどここで1本入れなきゃいけないというときにミスが2、3本あったので、そこを直していけたらいいと思います。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

来週は中大で攻撃力が高いので、上から打たれないようにしっかりブロックで触りにいくことを意識して、ブロックを特に頑張りたいです。

永田将吾(総2・高松)

――今日の試合を振り返って

3セット目までは基本的に良いゲームが展開できたと思うんですけど、4セット目はもう完全に最後まで向こうの流れで1セットもっていかれたので、それはあんまり良くなかったなって思います。

――たくさん相手スパイクを拾っていました

自分のプレーも結局チームのときと一緒で、3セット目まではディグ(スパイクレシーブ)も良かったですし、サーブレシーブもある程度まとめられたかなと思います。けど、やっぱりチームが苦しい状況でリベロがやらないと何の意味もないと思うので、やっぱりまだまだもっと鍛えないといけないなって思いました。

――ブロックとの連携は

早稲田はやっぱりクイックが生命線なので、速攻は良い感じで潰せていたと思うんですけど、1年生の大塚くん(スポ1・洛南)に今日はやられたなっていう印象です。ブロック&レシーブ自体は良かったと思います。

――サーブレシーブについては

昨日に比べたら返っていたと思うので、それはよかったですね。サイドアウトは良かったと思います。

――あと一歩、足りなかったところは

気持ちじゃないですか、多分。向こうはやっぱり春高(全日本バレーボール高等学校選手権大会)だったりとかで、小さいときからああいう場面を何度も何度も乗り越えてきている選手がすごく多くて。それに比べてこっちは、自分もそうですけど、そういう場面を経験している選手が少ない。やっぱりその1点2点っていうのは、もう技術じゃなくてそこの差だと思うので、それをどう埋めていくかっていうのが今後の課題だと思いますし、他のチームにもそれは言えることなので。間宮さん(間宮秀太コーチ)もおっしゃっていたんですけど、メンタルの作り方なのかなと思います。

――次週の試合に向けて

どっちのチームも1部のチームの中では高いですし、攻撃型のチームなので、ブロック&レシーブが鍵になってくると思います。それで相手のブレイクを封じてサイドアウトを継続して取っていければ、良い試合ができるんじゃないかなって思います。