Jリーグ第6節、3連敗中の松本山雅が、前節のガンバ大阪戦で劇的な逆転勝ちを収めたヴィッセル神戸をホームに迎えた。 松本…

 Jリーグ第6節、3連敗中の松本山雅が、前節のガンバ大阪戦で劇的な逆転勝ちを収めたヴィッセル神戸をホームに迎えた。

 松本は、前節の川崎フロンターレ戦から、セルジーニョ、エドゥアルドのブラジル人選手をベンチからも外し、シャドーに中美慶哉を入れ、3バックの左には今季初出場の飯田真輝を起用した。一方、神戸は内転筋を痛めて出場が危ぶまれていたダビド・ビジャが先発に名を連ねたが、前節大活躍だったルーカス・ポドルスキはベンチ外。代わりに三田啓貴が右サイドに起用された。

 松本は、試合開始から激しいプレッシャーをかけて神戸の中盤を自由にさせず、カウンターから神戸ゴールを脅かす。すると前半13分、左サイドの深い位置でフリーキックを得ると、宮坂政樹が蹴ったボールは、パンチングでクリアしようとした神戸GK前川黛也の手に触れずにゴールに吸い込まれ、松本が先制する。

 その後も松本は陣形をコンパクトに保ち、スペースを消して、ボールを奪ってからのカウンターでは最後まで攻め切るなど、自分たちのペースで試合を進めた。

 なかなかシュートまで持っていけない神戸は、前半41分にビジャが内転筋を痛め、ウェリントンと交代する。その直後の前半43分、再び松本が自陣左サイドで得たフリーキックからチャンスを作る。最後は左サイドの高橋諒からのクロスを飯田がニアで合わせ、2-0で前半を折り返した。



松本山雅に敗れ、肩を落とすヴィッセル神戸の選手たち

 後半に入ると、神戸のサイドからのクロスに松本の最終ラインが下がり始める。すると後半30分、古橋亨梧の右からのクロスを、ウェリントンがヘッドで決めて1点差とする。その後も神戸がウェリントンの高さを活かして攻めるが、松本が何とか逃げ切り、今季ホーム初勝利を挙げた。

 バルセロナのサッカーを目指している神戸だが、前半は松本の中盤の激しいプレッシャーにシュートさえ満足に打たせてもらえなかった。ポドルスキが不在で、ボールが収まる場所が減り、頼みのビジャも前半で負傷交代。するとフアン・マヌエル・リージョ監督は、後半、完全に「バルサのサッカー」を捨てた。

 徹底してサイドからクロスを多用し、ビジャに代えて投入したウェリントンの高さを活かすサッカー。もちろん、その作戦が功を奏して、完全に主導権を握ったのは事実だ。さらに、終盤になって時間がないとみると、やみくもにゴール前にボールを放り込むサッカーを展開。そこには「バルサのサッカー」の片りんさえ見られなかった。

 本家・バルサは、誰が出場しても徹底的にボールをつなぎ、自分たちのスタイルを貫く。リージョ監督は後半、細かくパスをつなぐよりも、シンプルにサイドからクロスを上げた方が、点を取る確率が高いと考えたのだろう。結局それは、”VIP”と呼ばれる3人(ビジャ、アンドレス・イニエスタ、ポドルスキ)が揃わなければ、バルサのサッカーはできないということを暴露してしまったことになる。

 神戸は次節、首位サンフレッチェ広島と対戦するが、ビジャの出場は難しいだろう。ポドルスキは出場できるのだろうか。ふたりが欠場となれば、いくらイニエスタが奮闘しても、厳しい戦いを強いられるのは間違いない。

バルサ化への道はまだまだ遠くて険しい。