カナダ・トロントで開催されている「ロジャーズ・カップ」(ATP1000/7月25~31日/賞金総額408万9740ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が危機を逃れ、ジル・ミュラー(ル…

 カナダ・トロントで開催されている「ロジャーズ・カップ」(ATP1000/7月25~31日/賞金総額408万9740ドル/ハードコート)の男子シングルス2回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が危機を逃れ、ジル・ミュラー(ルクセンブルク)を7-5 7-6(3)で退けた。今大会はジョコビッチにとって、リオ五輪前の最後の参加大会となる。  「実際、トロントは僕にとって、オリンピック、そしてその後に来るものの準備をするための、素晴らしい方法だと思っているんだ」とジョコビッチ。「でもまた、もちろんこの大会での瞬間を楽しんでもいる。僕はいつもここでプレーするのが好きなんだ」。

 ジョコビッチはまた、ウィンブルドン3回戦で敗れたあと、いつもより長い休息の時間をとったとも言い添えた。  ロジャーズ・カップは、モントリオールとトロントの間で毎年会場のローテーションを行っている大会で、今週、女子のほうはモントリオールでプレーしている。

 「僕はカナダを楽しんでいる。トロントとモントリオールの両方の町をね。過去の成績が、僕がカナダでよいときを過ごしているという事実を示しているよ。だからこそ、ここから最高のものを引き出そうと努めているんだ」とジョコビッチは言った。彼はこの大会で2007、2011、2012年に優勝している。  ジョコビッチは、3月以来のハードコートでの試合となったこのミュラーに対する対戦で、サービスでもストロークでもリズムをつかめずに苦しんでいた。最終的にミュラーの破滅の原因となったのは、自身のアンフォーストエラーだった。ミュラー本人がもう少ししっかりプレーできれば、双方のセットは彼にとって射程距離内だったのである。  「ジル・ミュラーは、特に速いサーフェスでは対戦するのが非常に難しい相手なんだ」とジョコビッチ。「彼は対戦相手から時間的余裕を奪いとる。彼は頻繁にネットをとり、セカンドサービスからでもサーブ&ボレーに出てくる。彼はその手のプレーをしてくる数少ない選手の一角だ。スピーディーにプレーするのが好きで、今日のような暑い日は彼に有利なものだったと思う」。  ジョコビッチは3回戦で、予選を勝ち上がったベテランのラデク・ステパネク(チェコ)と対戦する。  一方、第3シードの錦織圭(日清食品)はデニス・ノビコフ(アメリカ)を6-4 7-5で下した。また第4シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)はルー・イェンシュン(台湾)を6-3 6-3で退けた。  予選を勝ち上がったライアン・ハリソン(アメリカ)は第9シードの同胞、ジョン・イズナーを7-6(3) 6-7(4) 6-4で倒す番狂わせを演じた。第10シードのガエル・モンフィス(フランス)はバセック・ポスピショル(カナダ)を7-6(6) 6-0で倒した。モンフィスは日曜日にワシントンで優勝したばかりだ。(C)AP