3月31日、東京・両国国技館で格闘技イベント「ONE:A NEW ERA IN TOKYO」が開催された。ONEはシンガポールを拠点に、アジア最大規模でイベント展開を行う格闘技プロモーション団体だ。今回が日本初上陸となる。チケットはVIP席…
3月31日、東京・両国国技館で格闘技イベント「ONE:A NEW ERA IN TOKYO」が開催された。ONEはシンガポールを拠点に、アジア最大規模でイベント展開を行う格闘技プロモーション団体だ。今回が日本初上陸となる。チケットはVIP席15万円、アリーナ席5万円、升席1万円とやや高額だったが、会場は超満員で、選手たちの一挙手一投足に大観衆が湧き、美技に酔いしれた。
扉を開けると、そこは異空間だった。会場中心には黒く高いケージで囲まれたリングが設置され、場内アナウンスはほとんど英語。北側の観客席を潰した、3面の巨大なスクリーンが映像で試合を盛り上げる。登場する選手たちもアジアのみならず、南米アメリカやヨーロッパなど多岐にわたった。中でも特徴的なのは、外国人や若い女性の観客が多かった点だ。ONEが抱える幅広いファン層を、100人以上集まった海外メディアにも見せつける形となった。
メインイベントはONE世界ライト級王者・エドゥアルド・フォラヤン選手(35)と、挑戦者・青木真也選手(35)とのマッチ。結果は1R2分34秒、青木が肩固めで一本勝ちを収めた。観客はサイリウムを振り、青木コールを行うなど、強敵に挑む日本人選手を強く後押しした。2016年11月にフォラヤンに奪われたタイトルを、2年4ヶ月ぶりに奪回した青木。「生きていくのは辛いし苦しい。でも生きていると、少しだけ良いことがある」。男泣きに泣く彼の姿に、思わず涙する観客も見られた。
現在ONEと契約している選手は世界に約550人おり、そのうち130人が元世界王者。毎年1万人ほどの選手をリストアップし、そこから50人に絞る。夢は、世界の格闘技チャンピオンたちを一堂に会したドリームマッチを行うこと。次回は今年10月13日、さらに来年は計4回の日本開催を予定しているONE。“武道の聖地”に蒔かれた種は芽吹いた。それを着実に日本に根付かせ、大樹へ育てられるか。挑戦は、いま始まったばかりだ。
※チャトリCEO兼会長の過去インタビュー動画(2017年)はこちら>>https://sportsbull.jp/p/220721/
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