「何かを達成している感じもあって、精神的にも良い」

近年、ヒートと契約した選手は、ジャージーを着用した状態での写真撮影の後、上半身裸の写真を撮影されている。これは、これから起こる肉体の変化を選手に目で確認させるためで、ヒートのコンディショニング担当のスタッフによる指導により、これまでに多くの選手が肉体改造に成功した。

その代表例は、ジェームズ・ジョンソンだろう。2016年に入団後、約13kgの減量に成功し、体脂肪率も8%ほど減った。『Miami Herald』によれば、ヒートはジョンソンの『ビフォー・アフター』の画像を新たに加わる選手たちに見せ、チームのコンディショニングプログラムの成果を示しているという。

ジョンソン以外にも、最近ではケリー・オリニクが肉体改造に成功した。2017年の夏にヒートに加わった当時は体重117kg、体脂肪率12.75%だった身体が、今では体重105kg、体脂肪率も6%にまで絞られた。

この効果はスタッツにも表れている。オリニクは、2017-18シーズンに年間出場分数がキャリア初の1700分を超え、契約に含まれていた100万ドル(約1億1000万円)のボーナスをゲット。ボーナスがモチベーションにもなるだろうが、本人は肉体改造のメリットについて、『Miami Herald』にこう語った。

「(肉体改造によって)より長くプレーできるし、高いレベルでやれる。疲れも感じにくくなる。今ではライフスタイルに取り入れていることだよ。身体に染み込んでいるとでも言えるかな。最高の仕事ができる状態を維持しようとしている。それは自分、それにチームにとって大事なことだから」

「楽しめているよ。体重と体脂肪率の話は、競争、ゲームみたいなもの」とも語ったオリニクは、今シーズンも年間出場分数が1700分を超えるペースを維持。オールスターブレーク後からはより責任のあるポジションを任され、ブレーク明けからの19試合で今シーズンのアベレージ(平均22.7分のプレーで10.1得点、4.7リバウンド、1.9アシスト、フィールドゴール成功率46.5%)を上回る平均29.4分プレーし、13.2得点、5.7リバウンド、2.3アシスト、フィールドゴール成功率49.1%というスタッツを残している。

グッドシェイプを維持することで、精神面でのメリットもあると、オリニクは言う。

「何かを達成している感じもあって、精神的にも良い。それに、健康的な食事をしていると身体の状態も良いんだ。正しい方法で、身体にエネルギーを蓄えられている感じがする。あとは、それを続けられるかどうか、ライフスタイルとしてモノにできるかどうかだから」

またオリニクは、昨シーズンからあることを試合後のルーティンに加えた。それは、40分から実際にプレーした時間を引いた分数だけ、試合後にステーショナリーバイクで身体を動かすことだという。

「もし25分プレーしたら、試合後に15分バイクを漕ぐ。そういう風に、合計で40分になるようにやっているんだ。プレーしなかったら、試合後に40分漕ぐ。こういう練習をしていると、チームから40分プレーするように言われた時に対応できる気がするんだ」

実際、彼は3月6日のホーネッツ戦でキャリアハイの45分プレーした。NBAキャリア6年のオリニクのプレータイムが40分を超えたのは過去5試合あり、その内の4試合はヒートでプレーするようになってからだ。

ヘッドコーチのエリック・スポールストラも、オリニクを「ワークアウトマシーン」と称賛している。

「ウチに来てから減量に成功した。彼はワークアウトマシーン。1日中でもプレーしていられると思う。毎試合後、彼はプレータイムに関係なくバイクを漕いでいるし、ウェイトルームでも汗を流している。だから良いシェイプを維持できているんだ。ワールドクラスのシェイプだね。そのおかげで、より効率的なプレーが可能になって、今までのキャリアと比べて、より長くプレーできている」

練習は嘘をつかないとは、まさにオリニクのケースのようなことを言うのだろう。ヒートは、残り7試合で東カンファレンス8位につけている。チームのプレーオフ進出に貢献するため、オリニクは身体の準備に余念がないはずだ。