選抜の個人戦優勝者には、今年の全米オープンジュニア予選のワイルドカードが与えられる。団体戦のS1が、団体戦が敗れた後から参戦するフィードイン方式で、個人戦最終日は、準決勝と決勝が行なわれた。…

 選抜の個人戦優勝者には、今年の全米オープンジュニア予選のワイルドカードが与えられる。団体戦のS1が、団体戦が敗れた後から参戦するフィードイン方式で、個人戦最終日は、準決勝と決勝が行なわれた。

 女子準決勝の1つは、松下菜々(相生学院)対大川美佐(法政二)。1セットを取られた大川は、「もっと前に入って、(自分の好きな)ドライブボレーやボレーでポイントを取ろう」と考えて、第2セットを奪取するも、試合を取り切るには至らなかった。

 もう1つは予選から勝ち上がってきた山口瑞希(城南学園)対髙岡鈴蘭(沖縄尚学)。ダブルスも得意な髙岡は、団体戦ではずっとD1で出場していたため、突然の個人戦準決勝は厳しかったようだ。「来年は団体でS1で出られるほど強くなって、この舞台に帰ってきたいです」と1年生の髙岡は誓った。

 決勝は、松下対山口。2人とも思い切りのよいショットを打ち込んでいく。第1セットを落とした山口は、「第1セットはセンターコートの独特な雰囲気にのまれて、もったいないミスをしていた。全国の決勝なんてそんなに経験できないので、自分のしたいことをしよう」と、気持ちを切り替えて逆転勝利を手に入れた。

「優勝を目指すと言っていたけれど、本当にここまで来られるとは、びっくりで実感がありません」と驚きながらも全国初優勝を喜んだ。

【結果】

準決勝

松下菜々(相生学院)[6-2 4-6 6-3]大川美佐(法政二)

山口瑞希(城南学園)[6-1 6-3] 髙岡鈴蘭(沖縄尚学)

決勝

松下菜々(相生学院)[7-5 0-6 4-6] 山口瑞希(城南学園)(©スマッシュ)

※写真は全国選抜高校テニス大会の様子