3月23日、平成最後の第91回選抜高校野球大会が開幕した。初日から熱い勝負が繰り広げられたが、甲子園を盛り上げているのは…
3月23日、平成最後の第91回選抜高校野球大会が開幕した。初日から熱い勝負が繰り広げられたが、甲子園を盛り上げているのは決して高校球児たちだけではない。
弊社ライターが着目した、選手以外の“主役たち”に焦点を当てていく。
今回お届けするのは、野球の試合に欠かせない「審判」。野球ほど審判の影響力が強いスポーツはないだろう。時にゲームの勝敗すら決する、野球の陰の主役たちに迫った。
野球において重要な役割を担う審判だが、高校野球についてはボランティアで行われていることをご存知だろうか。もちろん、彼らは素人ではない。自分たちも野球経験者であり、社会人になってから都道府県の連盟に審判委員として登録し、練習試合から徐々に経験を積んでいく。その際、特に資格認定はなく、基本的に審判としての能力は業務を通じて育ててゆく。高校野球の審判に資格制度が導入されていない理由は、そこで求められている能力が、ルールの理解や判定の正確さの範疇を超えるためだ。
日本高等学校野球連盟(日本高野連)が発行している「高校野球審判の手引き」を引用する。審判とは「優秀な審判技術の持ち主であると同時に、高校野球らしさを正しく教える指導者」でなければならず、「善良で健全な社会人として世間からも選手からも信頼される人柄でありたいもの」とされている。
要するに、高校野球の審判は、人格的にすぐれた人間として“高校生らしい野球”のチェックを主たる任務としているため、可視化された資格ではなく経験によって培われるものなのだ。
甲子園のみならず、地方大会や練習試合から無償で1試合3時間近くも球児たちを支える審判。今大会は球児たちを後ろから見守り続ける“黒子たち”にも注目していただきたい。