九州地区5位の九州文化学園が大躍進。それもメンバー9名のうち、5名が高校から硬式テニスを始めた選手だ。今日の3回戦では九州地区1位の沖縄商学に敗れるものの大善戦してみせた。なぜこの好成績が出せ…

九州地区5位の九州文化学園が大躍進。それもメンバー9名のうち、5名が高校から硬式テニスを始めた選手だ。今日の3回戦では九州地区1位の沖縄商学に敗れるものの大善戦してみせた。

なぜこの好成績が出せたのか。4名が経験者で3名はシングルスに出場する。あと1人の経験者である中村倫花キャプテンのペアを誰にするかがカギを握る。1年生で昨年10月にソフトテニスから転向したばかりの山口茉紀が急成長したことで、今大会は中村/山口でペアを組み、D2として出場することになった。つまりD1にはテニス歴2年の2年生ペアが出場することになる。山髙直史監督は、「(D1に出る)5,6番手の子たちが嫌だといったらこのオーダーは成り立たなかったけれど、チームが勝つためにやってくれて、ここまで粘り強く戦って勝ち上がれました。感謝しかありません」と涙声になりながら話してくれた。

D1は1ゲームも取ることはできなかったが、ストレートにリターンエースを決めたり、ポーチを成功させて「泣きそう」と言いながら喜んでいる姿は、すがすがしかった。

1、2回戦で勝利を挙げたD2は、3回戦でも1-5とリードされるも、中村が存分に動き、「最初は緊張した」と言う山口のプレーも次第に良くなり、6-7まで追い上げた。6-8で敗れたがチームの期待に十分に応えるプレーぶりだった。

写真を見ると色々なウェアを着ていることに気づくだろう。他の高校はだいたいお揃いのウェアだが、九州文化はそれぞれ違う。これは先輩からもらったウェアを着ているのだ。九州文化はOGがよくサポートに来てくれるのも特徴で、大会会場にも多くのOGが駆けつけていた。特に前回ベスト16入りした5年前のキャプテンである長澤由佳さんは、部活に教えに来てくれている。ソフトテニスから転向した山口は、「力の入れ方やボールの飛ばし方を教えてもらいました」と指導に感謝しており、中村キャプテンも、「試合の時に後ろにいてくれて、由佳さんに声をかけられて安心できました」と頼りになる先輩のようだ。メンバーとOGが力を合わせて勝ち取った全国ベスト16だった。

【結果】九州文化学園高校 [1-3] 沖縄商学高校

【日程】

3月21~25日/団体戦

3月23日/個人戦予選

3月24~26日/個人戦本戦

会場:博多の森テニス競技場、春日公園テニスコート(©スマッシュ)

※写真は全国選抜高校テニス大会の様子