川越東が、初出場した09年以来のベスト16へ進出した。S1でキャプテンの石橋以外、出場した選手は全員1年生であり、しかも昨年は出場を逃しており、全員全国大会は初の舞台。しかし、そのフレッシュさ…

川越東が、初出場した09年以来のベスト16へ進出した。S1でキャプテンの石橋以外、出場した選手は全員1年生であり、しかも昨年は出場を逃しており、全員全国大会は初の舞台。しかし、そのフレッシュさが奏功したのか、D1の大串/宮里、S2の角田、D2の山口/米原が3勝を挙げた。

試合を決めた1年生ペアの山口/米原は、強打で5-0まで持っていき、あと1ゲームとなったところで、2ゲーム連取される。そのチェンジエンドの場面で、ベンチコーチに入った2年生の池山が「目の前の1ポイントにとにかく集中しよう!」と笑顔で送り出す。無事、次のゲームを制し、勝利を収めた。

北村監督は「そこは明日の試合では気をつけなければいけないところ。しかし今日はS1のキャプテンの石橋が試合の終盤に粘りを見せてくれたことで、1年生のD1につながり、池山はダブルスの盛り上げがうまいので、ベンチコーチを安心して任せられた」と、信頼を寄せる2年生部員を評価した。

次は、関東選抜で優勝した湘南工科大附属と対戦する。相手にとって不足はない。「関東で負けている相手なので、最初から全力で攻めていく。S1の僕がいい流れを作っていきたい」(石橋)と、明日も挑戦者として立ち向かう。

ところで、今回D1で出場した大串は、3年前、弊誌(スマッシュ)に連載していた「高校テニスで目指せ、全国!」を読み、川越東を志望し、入学した。

「文武両道を掲げていたことや、知らない環境で、自分をもっと強くしたかった」と言い、コート面数の多さ、そして外部コーチ、トレーナーといったところにも魅力を感じたという。長崎出身の大串が今日対戦した相手は、長崎の海星だった。「全員知っている人ばかりだったのですが、自分の成長した姿を見せたかったので、全力で勝ちにいきました」

長崎から埼玉へ、テニスがつないだ縁が一つの線となった。

【日程】

3月21~25日/団体戦

3月23日/個人戦予選

3月24~26日/個人戦本戦

会場:博多の森テニス競技場、春日公園テニスコート(©スマッシュ)

※写真は全国選抜高校テニス大会の様子