IOC(国際オリンピック委員会)は7月24日、ロシア選手のリオデジャネイロ五輪出場を一律には禁止せず、各競技団体の判断に委ねると決定した。すでに処分が決まっている陸上を除き、他競技の選手にはオリンピック出場の道が開かれた。

しかし、同時にIOCのトーマス・バッハ会長は出場を希望するロシア選手に対し、厳しい条件を突きつけている。

「ロシア選手団からリオ五輪に参加できるのは、厳正な検査を通過した選手だけに限られる。ロシアの選手に推定無罪は適用されない」

眉間にしわを寄せ、険しい表情で語るバッハ会長。ロシア選手に関しては特別な体制で臨む。

「国際競技連盟がロシアの選手一人ひとりにドーピング検査を行い、国際的に信頼性の高い検査結果のみが考慮される。ロシアで行われる検査は適用されない」

ロシアの自浄作用や誠実さには一切の期待をしないという宣言だが、さらにバッハ会長は過去に違反歴がある選手は出場を認めないと発表した。

「過去に陽性反応が出たロシア人選手のリオ五輪参加は認められない。たとえ、すでに制裁措置を受けていたとしてもだ」

今回の問題はロシアの陸上競技会で組織的なドーピング違反があったとされる疑惑に端を発する。多くの逮捕者を出す事件に発展した騒動を受けIAAF(国際陸上競技連盟)は、ロシアの陸上競技選手はリオデジャネイロ五輪に参加させないとの決定を下した。

IAAFの判断を不服とする選手は異議申し立てを行ったが、CAS(スポーツ仲裁裁判所)は訴えを棄却した。ただし他競技のロシア選手出場に関しては、「我々は当事者ではない。ロシア選手の受け入れに関してはIOCの判断に委ねる」と意見することを避けた。

今回の決定には、IOCが大国ロシアとの衝突を避けたとの声が出ている。