プロ野球の始球式で剛速球を投げる「野球美女」として話題の坪井ミサトさん。モデル・女優としても活動しながら、小学校・…
プロ野球の始球式で剛速球を投げる「野球美女」として話題の坪井ミサトさん。モデル・女優としても活動しながら、小学校・中学校の9年間で野球に打ち込んだ経験を生かして、プロ野球だけでなくメジャーリーグの取材も精力的に行なっている。
昨年からはアメリカでの現地取材も行なっており、今年は2月中旬から約1週間、アリゾナでのスプリングトレーニングに足を運んだ。さまざまな選手に取材を行なうなかで、日本で開幕戦(3月20日、21日)を迎えるマリナーズの菊池雄星にも単独でインタビュー。開幕2戦目の先発が濃厚とされている、西武ライオンズから移籍したばかりの”ルーキー左腕”が坪井さんに語った、メジャーリーグでの手ごたえとは。
マリナーズをはじめ、メジャー6球団の取材を行なった坪井さん
――昨年に続いて2度目のアリゾナ取材はいかがでしたか?
「昨年は最高気温が20度を超えるなど暖かかったのですが、今年は10度前後の日が多く、現地の方も『こんなことは珍しい』と困惑するほどの寒さでしたね。そんななか、日本人選手が所属するアリゾナ・ダイヤモンドバックス(平野佳寿)、ロサンゼルス・ドジャース(前田健太)、シアトル・マリナーズ(イチロー、菊池雄星)を含む、6球団を取材することができました」
――坪井さんから見た、メジャーリーグの練習の特徴は?
「チーム全体で行なう練習時間が2、3時間くらいで短いのが、練習量を重視する傾向にある日本のプロ野球と違うところなのかなと思います。内容も”プレーの確認”という感じです。たとえば、挟殺プレーの練習も2、3回ボールを投げ合う程度。バッティング練習などもサッと終え、チーム練習は午前中に切り上げて、午後は個人練習や試合が行なわれることが多いですね。
ドジャースの取材で前田投手に『どれくらい練習しているんですか』と質問した時も、『全体練習を入れて4時間程度です』と話していました。選手たちが各自の考えで時間を使えるメリットがある一方で、『そういったところが、試合の細かいミスにつながる』という指摘もありますね。日本の練習とどちらが正しいというわけではなく、それぞれ重視しているところが違うのが面白いです」

2度目のアリゾナ取材について語る坪井さん
――取材時の前田投手の調子はいかがでしたか?
「その日は、打者が打席に入った状態で投球する『ライブBP』という実戦形式の練習を行なっていました。練習後は多くの記者に囲まれていて個別に話を聞くことはできませんでしたが、『すごくいい感じに仕上がってきている』と手ごたえを感じているようです。今年も先発、リリーフのどちらで登板したとしても活躍してくれると思います」
――キャンプ地アリゾナを本拠地とするダイヤモンドバックス所属の平野投手は、メジャー1年目の昨シーズンに75試合に登板して32ホールド3セーブと活躍しました。そんな自身の成績をどう評価していましたか?
「昨シーズンの活躍は、平野投手にとって『思っていた以上の成績だった』そうです。日本のプロ野球よりも試合数が多く、移動距離も長い厳しい環境ではあったものの、コーチなどが常に体調を気遣ってくれたおかげで1年を乗り切れたと振り返っていました。昨年のキャンプでは英語でのコミュニケーションに苦労していることを話していましたが、それも1年でだいぶ慣れて、自信に満ちている表情が印象的でしたね」
――メジャー2年目のシーズンの目標などについては?
「平野投手は決め球のスプリットで並居る強打者を抑えてきましたが、他のチームが分析をしてくるため『球種を増やしたい』と意気込みを語っていました。実際に新球種のカーブに挑戦していて、紅白戦などでも手ごたえを掴んでいるようですね。昨シーズンを上回る登板数を目標にしているそうなので、ケガをしないよう気をつけながら、新たな武器を駆使してそれを達成してほしいです」
――オークランド・アスレチックスと日本で開幕戦を行なうマリナーズで、メジャー19年目のシーズンを迎えるイチロー選手はいかがでしたか?
「相変わらずスター選手のオーラを放っていて、人気もずば抜けていました。イチロー選手が移動するたびにファンもそれに合わせて大移動。サインを求める人も多く、イチロー選手は練習の合間を縫って丁寧に対応していました。今はあまり調子がよくないようですが、日本の開幕戦に出場したら健在ぶりを見せてくれると信じています」
――開幕2戦目には、オフに西武ライオンズから移籍した菊池投手が先発予定です。メジャー1年目にしていいアピールができているようですね。
「すでにチームに馴染んでいるように見えました。3年ほど前から『メジャーに行きたい』という気持ちが強くなり、オフシーズンにはアメリカで自主トレを行なっていたので、現地の気候や食事などにも戸惑いはないそうです。コーチとのコミュニケーションも、西武時代から勉強していたという英語で、通訳を介さずに直接やり取りしていました。
メジャーのボールには『これからアジャストしていく必要がある』と話していましたが、マリナーズの大先輩でもある佐々木主浩さん、岩隈久志投手(現巨人)にアドバイスをもらっていたそうなので、早く感覚を掴めたのかもしれませんね。事前の準備をしっかり行なっていたからこそ、開幕2戦目を任されるほどに信頼を得られたんだと思います」
――坪井さんにとって菊池投手は、昨春の西武キャンプで2段モーションを教わった”師匠”でもありますね。
「インタビューをする際に、菊池選手のほうから『あれから、ちゃんと投げていますか?』と聞いてくれたんです(笑)。フォームを教わってから球速が伸びたことを伝えたら『すごい』と喜んでくれて、『これからも頑張ってください』と激励の言葉をもらえました。
それに応えられるよう、移動を含めて早朝から夜までの長丁場だったアリゾナ取材中も、空いた時間でトレーニングを行なっていました。東京ガールズコレクションの公式ランニングプロジェクト『TOKYO GIRLS RUN』のメンバーとして3月3日の東京マラソンに出場することも決まっていたので、追い込みでホテルの周囲を走ったりもしました。そういったトレーニングを重ねて目標とする球速110km(現在の最速は107km)を達成し、また菊池選手に報告ができるようにしたいです」
――開幕2戦目に登板する菊池選手には、どんな投球を期待していますか?
「完封勝利と言いたいところですが、球数的に難しいでしょうから、5回、6回くらいまでを無失点で抑えてほしいです。アスレチックスの選手たちも、開幕戦に向けて『モチベーションが高まっている』と話していたので、見ごたえのある試合になるでしょうね。イチロー選手や菊池投手はもちろん、選び抜かれたメジャーリーガーたちがどんなプレーを見せてくれるのか、楽しみにしています!」
取材協力/MLB Japan