高校生から社会人までの選手たちが集結し、今年も開催された東京都選手権。選手たちは体重無差別で組まれたトーナメントで戦う。ベスト8進出者が全日本選手権への出場が認められる大会でもあり、ハイレベルな戦いが繰り広げられた。早稲田からは男子2名、…

 高校生から社会人までの選手たちが集結し、今年も開催された東京都選手権。選手たちは体重無差別で組まれたトーナメントで戦う。ベスト8進出者が全日本選手権への出場が認められる大会でもあり、ハイレベルな戦いが繰り広げられた。早稲田からは男子2名、女子3名が出場したが、1、2回戦であえなく敗退。だが、今までの練習の成果や今後の課題が見つかり、収穫の多い大会となった。

 男子の部には3年生の高波勁佑(社3=富山・小杉)と瀨川勇気(スポ3=北海道・東海大四)が出場した。瀨川はパーク24の社会人の選手と互角の戦いを見せる。両者とも得点はなく、2回指導を受けた状態で4分が経過。ゴールデンスコアによる時間無制限の延長戦へ。瀨川は何度も粘りを見せるが、相手は一瞬の隙をつかれた。大外刈りで一本を決められ、一回戦敗退となる。高波も社会人相手に健闘したが、巴投げで試合を決められてしまった。


最後まで奮闘した瀨川

 同時に行われていた女子の部。前年この大会でベスト8に進出し、皇后盃(皇后盃全日本女子選手権)への出場権を獲得した小野華菜恵(スポ4=長野・松商学園)は1回戦をシードで上がったが、2回戦でなかなかペースを掴めず、初戦で姿を消すことになった。ハイレベルな戦いの中で、一勝を挙げたのは、岡田蛍(スポ2=愛知・大成)だ。一回戦の相手は、野中あみ(創価大)。試合開始から2分経過後、袈裟固めで相手を封じ込み、一本。終始相手をリードし、付け入る隙を与えなかった。2回戦は1回戦とは一転して攻めあぐねる場面が増え、3回の指導を受けてしまう。その結果、反則負けとなってしまった。佐藤美裕主将(スポ3=千葉・八千代)も2回戦敗退。「最初に相手に押される形でスタートされてしまった」ことが、敗因だと振り返る。


一勝を挙げた岡田

 今回の大会は高いレベルの柔道家たちが集結しており、勝つのが難しく思われた。しかし、この冬を越えて合宿などの練習をこなしながら、「今の自分はどのくらいの実力があるのか」を計る絶好の機会になった。今大会は「今後の東京学生選手権や全国学生選手権に向けての課題が明確にすることを目的に臨んだ」という佐藤美裕主将。大会を通して、実際に課題が見つかったようだ。5月に行われる東京学生選手権まであと2ヶ月。それまでにどれだけ課題を克服できるかが男子部ベスト8、女子部優勝のカギになるだろう。

(記事 瀧上恵利、写真 友野開登、山口日奈子)

結果

▽男子

瀨川勇気 1回戦敗退

高波勁佑 1回戦敗退

▽女子

小野華菜恵 2回戦敗退

岡田蛍 2回戦敗退

佐藤美裕 2回戦敗退

コメント

 

佐藤美裕(スポ3=千葉・八千代)

――今日の試合の目標は何でしたか

合宿で練習の強度を上げていて、どのくらい今の自分の実力があるのかを成果として計ることと、今後の東京学生や全国学生に向けて課題を明確にすることを目的に臨みました。

――今日の試合を振り返って

今の自分たちの課題がそのまま試合を通して出てしまっていました。最初に相手に押される形でスタートされてしまったのですが、自分から押して組みにいかなかった点がしっかりすべきところかなと思いました。

――その課題とは何ですか

自分たちが結構スロースターターなのですが、自分の組み手を先に作って技を決めるということです。

――新体制となって主将としてどのようなチームにしたいですか

今のスローガンでもある「全員主役」と言えるようなチームにしたいです。自分一人で構成するチームじゃなくて、みんなの意見一つ一つを聞いてみんなで目的や課題を決めるチームが目標です。

――今後の試合に向けて

課題が見つかったので、その課題をしっかりと自分で追求していきます。課題を克服していくことによって、今の先輩たちに恥じないチームを作っていきたいです。一戦一戦大事にした上で、優勝していきたいと思います。