7月24日の時点で、マイアミ・マーリンズのイチローが、メジャーリーグ通算3000安打の大記録達成まで、あと4本に迫っている。TBS系『S☆1』に出演する野村克也元監督が、イチローを初めて目にした当時を振り返りながら、日本の誇るヒットメーカー…

7月24日の時点で、マイアミ・マーリンズのイチローが、メジャーリーグ通算3000安打の大記録達成まで、あと4本に迫っている。
TBS系『S☆1』に出演する野村克也元監督が、イチローを初めて目にした当時を振り返りながら、日本の誇るヒットメーカーのすごさを語る。
「ヤクルトの監督時代、オリックスとのオープン戦で初めて彼を見た。憶えているのは『こんな良い選手が、どこにいたんだ』と思ったこと。球団の編成部長に文句言ったよ。『鈴木一郎はドラフトのリストにないけどどういうことだ!』って。『あんな選手を見落とすのか!』って。肩は良いし、足も速い。そして、何よりバットの出方が柔らかい。だから、いろんなコースのボールに対応できる。さすがに将来、メジャーリーガーになるとは考えもしなかったけれど、間違いなく一軍のレギュラーになると、最初に見たときに思いました」

 

ノムさん曰く、イチローの欠点は「欠点がないところ」。「本当に評論家泣かせの選手」だという。
「大体、選手を分析するときは、欠点が先に見えるもの。でも、その欠点が見当たらない。だから、解説する必要もない。『素晴らしい』しか言いようがないんだよ。良いバッターの条件のひとつに『ボールを待てる』能力がある。二流のバッターは、空振りするのも、バットの根っこで打つのも嫌だから、まだボールが来ていないのにスイングに入ってしまう。以前イチローが、『バッターボックスで気をつけていることは?』という質問に、『バットのグリップが、ボールが来る前に出て行く時は良くない。だから、バットをいかにキャッチャー側に残したまま我慢できるか。そこだけ気を付けている』と答えていた。大正解だね。当時のオリックスの選手たちは口をそろえて、彼を努力家と言う。朝から晩まで室内練習場に籠って打ち込んでいた、と。天才的な選手が努力をすると、もう凡人からは遠い世界の人になってしまうんだね(笑)」

 

※野村元監督のコメントの詳細は、今夜0:15から放映の『S☆1』(TBS系)「ノムさんのぼやき解説」コーナーをご覧ください。