今年のスーパーラグビーはニュージーランド勢がベスト4を独占するのではないかという声も上がっていたが、南アフリカグループで首位だったライオンズが意地を見せた。現地時間23日にホームのエミレーツエアラインパーク(ジョハネスバーグ)でクルセイダ…

 今年のスーパーラグビーはニュージーランド勢がベスト4を独占するのではないかという声も上がっていたが、南アフリカグループで首位だったライオンズが意地を見せた。現地時間23日にホームのエミレーツエアラインパーク(ジョハネスバーグ)でクルセイダーズと対戦し、42-25で勝利。ライオンズが4強入りしたのは、前身のキャッツが準決勝に進んだ2001年大会以来、15年ぶりとなった。

 一方、最多7回の優勝を誇るクルセイダーズだが、2008年大会以来の南半球制覇はならず。今季限りでの退任を決めていたトッド・ブラッカダー ヘッドコーチは8年間で一度も栄冠を手にできぬまま、チームを去る。

 試合は前半1分、ライオンズのWTBコートナル・スコーサンが自陣から左サイドを突破して50メートルを走り切り、先制。クルセーダーズにイエローカードが出て数的有利となった直後の6分には、CTBローハン・ヤンセ・ファンレンズバーグがトライを挙げ、リードを広げた。

 その後、互いにPGを1本ずつ決め、32分にクルセイダーズCTBライアン・クロッティがゴールラインを割り点差は詰まったが、ライオンズは前半終了前、ラインアウトからモールで押し込み、22-10で折り返した。

 後半最初の20分間、クルセイダーズがPGを1本決めたのに対し、ライオンズはSOエルトン・ヤンチースがドロップゴールとPG成功で15点差とする。
 クルセイダーズは62分(後半22分)にハイパントの競り合いでこぼれたボールをSOリッチー・モウンガが拾い、SHミッチェル・ドラモンドにつないでトライを奪ったものの、ライオンズは68分、CTBライオネル・マプーが自陣から中央突破し、サポートしたWTBルアン・コンブリンクがゴールに持ち込み勝負を決めた。

 ライオンズは準決勝でハイランダーズ(ニュージーランド)と対戦することが決定し、30日にホームでキックオフを迎える。右肩の負傷で今大会中の復帰は絶望的とみられていた主将のNO8ワーレン・ホワイトリーも準々決勝で元気な姿を見せており、チーム一丸となって初の決勝進出をめざす。