メジャー史上に燦然と輝く3000本安打の金字塔が近づくマーリンズのイチロー外野手だが、3000本への道も、まずは「1」から刻まれた。■興奮したピネラ監督がイチローの頬にキス メジャー史上に燦然と輝く3000本安打の金字塔が近づくマーリンズの…

メジャー史上に燦然と輝く3000本安打の金字塔が近づくマーリンズのイチロー外野手だが、3000本への道も、まずは「1」から刻まれた。

■興奮したピネラ監督がイチローの頬にキス

 メジャー史上に燦然と輝く3000本安打の金字塔が近づくマーリンズのイチロー外野手だが、3000本への道も、まずは「1」から刻まれた。

 イチローがメジャー初安打を放ったのは、2001年4月2日のアスレチックス戦、本拠地で迎えたデビュー戦でのことだった。2点ビハインドで迎えた7回、先頭打者として打席へ向かったイチローは、アスレチックス2番手のT.J.マシューズと対戦。カウント2-1から4球目をセンターへ弾き返した。

 地元紙「マイアミ・ヘラルド」電子版では、15年前の初安打の時を振り返るイチローのコメントを紹介している。

 この回、イチローは次打者キャメロンの四球で二塁へ進むと、現マリナーズ打撃コーチで当時3番を打っていたエドガー・マルチネスのライトへの適時打で同点のホームを踏んだ。さらに、キャメロンも生還して逆転に成功したマリナーズは、シーズン初白星を飾ることに成功した。

■ピネラ元監督「我がことのように本当にうれしかったんだ」

 記事によれば、試合後、イチローの初安打をきっかけに逆転勝利に成功したことに大喜びしたピネラ監督は、興奮のあまりイチローの頬にキスをしたという。

 イチローは当時を振り返り、通訳を介して「キモかった」と表現し、苦笑いしたそうだ。「あの時のことは生涯忘れることはない」という監督から受けた熱いキスだが、当時はアメリカ文化をよく理解していなかったため「アメリカの風習だと思った。とにかくショックでしたね」と笑ったという。

 一方のピネラ監督は、うれしさのあまり感情が抑えきれなかったようだ。「我がことのように本当にうれしかったんだ。日本からメジャーに移籍することは大変だ。特に、彼のように多くの注目を浴びているとね。だから、あの時は我を忘れてしまったんだ」とキスの舞台裏を明かしたそうだ。

 3000本安打を達成する時、ベンチにピネラ監督はいないが、誰か別の人物が喜びのあまりキスをプレゼントしてしまうかもしれない。