関東学生ランキング上位20人が出場できないという大会規定のもと、『新進気鋭』の選手たちの躍進が期待される関東学生新進選手権(新進)の本戦がこの日幕を開けた。「誰でも優勝できるチャンスがある大会」(樋口廣太郎、スポ2=福岡・柳川)と多くの選手がニュースターの座をかけてしのぎを削る今大会に早大からも数多くの選手がエントリー。初日には男子シングルス1回戦に8人が出場し、うち7人が初戦を突破。女子ダブルスの山田菜津子(文構2=石川・大聖寺)・田中李佳(スポ1=兵庫・相生学園)組も2回戦へと駒を進め、チームとしては上々の滑り出しを見せた。

★それぞれが持ち味を発揮!出場8人中7人が2回戦へ(男子シングルス)


ケガの影響を感じさせなかった樋口

 初陣を切った本多映好(社2=岩手)、名越大地(社1=兵庫・相生学院)の二人は相手選手を圧倒した。本多はファーストセットを5−0としたところで相手選手の棄権により突破を決める。名越も得意のフォアハンドが冴え、ファーストセットを6−1で奪うと、セカンドセットでもラリー戦となった第1ゲームをブレークに成功。中盤に3連取を許す場面もあったが、4ブレークを奪い6−3でストレート勝ちを収めた。ケガ明けの樋口、武藤洸希(スポ1=東京・大成)もそれぞれ初戦を突破した。ファーストセットをタイブレークの末に先取した樋口は「気持ちが乗っていけた」とセカンドセットは6−0でストレート勝ち。武藤は難なくファーストセットを奪うも、その後「急に緊張感が増してきて、プレーが縮こまってしまった」とリターンやストロークでのミスが目立ち、2−6でセカンドセットを献上してしまう。それでもファイナルセットの第1ゲームのブレークに成功した武藤はそのまま6−0でファイナルセットをものにし、2回戦へ駒を進めた。堀凌輔(スポ2=福岡・柳川)は勝島陽希(東海大)とファイナルセットまでもつれる熱戦を展開するも、相手の力強いフォアハンドを前にペースを握れず、惜しくも敗退となった。


堀は粘りを見せるもわずかに及ばず

 実力者はその力を存分に発揮した。第5シードの佐藤祥次(スポ3=大分舞鶴)は1ゲームも相手に与えることなく勝利。2回戦ではこの日同じく初戦を突破した武藤との同士討ちに臨む。王座にも出場した実績を持つ古賀大貴副将(スポ3=大分舞鶴)、藤井颯大(スポ2=京都・同志社国際)もそれぞれ圧巻の試合運びを見せ、ストレート勝ちを収めた。この日、8人中7選手が1回戦を突破した男子シングルス。頂点をつかむのはどの選手か、注目が集まる。


★山田・田中李組はストレートで初戦を突破(女子ダブルス)


ストレート勝ちを収めた山田(右)・田中李(左)組

 女子ダブルス1回戦へと臨んだ山田・田中李組は慶大の大村千乃・望月菜々子組と相まみえた。互いにサービスキープをしあい迎えたファーストセット中盤にブレークを許したものの、すぐさまブレークバックに成功した山田・田中李組。セットポイントで迎えた第10ゲームにもブレークにし、ファーストセットを先取した。セカンドセットでも第1ゲームにブレークに成功。「相手はサーブが良くてなかなかブレークできないので、サービスゲームは落とさないようにしよう」とその後はサービスキープを続け、ワンブレークアップでセカンドセットも奪い、ストレートで1回戦を突破した。

(記事、写真 林大貴)

結果

男子シングルス

▽1回戦
◯名越 6−1、6−3 小林将大(日大)

◯本多 5−0(RET) 横尾淳司(法大)

◯佐藤 6−0、6−0 呉岡拓弥(亜大)

◯武藤 6−2、2−6、6−0 工藤弘基(中大)

◯樋口 7−6(2)、6−0 日野勇人(駒大)

◯古賀 6−2、6−0 小峰良太(中大)

◯藤井 6−1、6−1 園田和也(慶大)

●堀 6−3、1−6、3−6 勝島

▽女子ダブルス

◯山田・田中李組 6−4、6−4 大村・望月組












コメント

樋口廣太郎(スポ2=福岡・柳川)

――今大会の意気込みはいかがですか

上位20人の選手が出ていないということで、誰でも優勝できるチャンスがある大会だと思うので、可能性を信じて一戦一戦頑張りたいと思っています。

――この大会へ向けてはどういった取り組みをしてきましたか

冬は毎年追い込んでいるんですけど、今年けがをしてしまって。みんなとの練習も混ざれなくて、別メニューでリハビリをしながら地道にやってきました。体力の維持だったり、テニスの感覚を保てるかどうか不安だったんですけど、最近やっとできるようになって。この大会に出れたことがまずよかったかなと思います。

――ケガ明けの試合ということですが、コンディションの方はいかがでしたか

バッチリです。大丈夫でした。

――ファーストセットはタイブレークまでもつれましたが振り返っていかがですか

固さが出てしまったのが一番かなと思います。スタートは2−0で良かったんですけど、相手も実力者なので、自分が固くてボールが飛んでいなかったので攻め込まれてしまったり、焦ったりしてしまう場面があって2−5までいってしまって。それでも自分の中で粘ることができたので挽回できたかなと思います。

――タイブレークでは固さはなかったように感じましたがいかがでしょうか

タイブレークは結構勝率がいい方なので、無駄なことは考えずに、無心になってプレーできました。

――セカンドセットは6–0でしたが、タイブレークから流れに乗れた部分もあったのでしょうか

はい、ありましたね。やっぱりファーストセット取れるか取れないかっていうのはすごく大きいので、取れた分気持ちも乗っていけたかなと思います。

――きょうの自身のプレーを振り返って、良かった点などはありましたか

いつもダブルフォルトをしてしまうんですけど、今回は1回もなかったので、そこの成長は感じたかなと思います。

――今後の新進での意気込みはありますか

まずはあしたのダブルスが同士討ちなので、高望みはせずに一戦一戦頑張ります。

堀凌介(スポ2=福岡・柳川)

――結果としては悔しいかたちになりましたが、率直な気持ちとしてはいかがですか

自分としては2回目の本戦の試合で、緊張というよりは楽しめたらいいなという思いがあって。ただやっぱりインカレ(全日本学生選手権)予選とかにも関わってくる大会なので、新進の初戦は勝ちたいっていう気持ちは強くて。ファーストセットはしっかり自分のかたちでテニスができたんですけど、相手もプレースタイルややり方を変えてきて、そこに対応できなかったかなと思います。

――勝島選手との対戦で苦戦した部分などはありましたか

フォアが良くて、自分は粘り強く戦うスタイルなんですけど、なかなかそうさせてもらえないというか、一発で決められるっていう部分が一番苦しかったんですね。

――勝島選手はセカンドセットから調子を上げてきた印象でしたが、実際に試合を振り返ってみていかがですか

僕はバックの方が強くて、バックの打ち合いから流れをつくれていたんですけど、徐々にバックのラリーからフォアに集められるようになってからどんどん打ち込まれるっていうパターンが増えてしまいましたね。

――今大会の位置付けとしてはどのように定めていましたか

シードの選手を倒すっていうのが目標でしたね、なるべく勝ちたかったんですけど。

――今大会を通じて得たものなどはありましたか

初めての春関(関東学生トーナメント)の試合よりかは良くなっているなと思いましたね。また改善点も見つかったので、練習していきます。

――改善点というのは具体的にはどういったものでしょうか

サーブだったり、後半になるとフォアハンドのミスが多くなってしまうので、そこを落とさないぐらいの精度は身につけていかないとなと思います。

――今後に向けての意気込みや、今年の目標などはありますか

今年はインカレの予選だったり、本線にも出られるような結果を残していきたいなと思っています。

武藤洸希(スポ1=東京・大成)

――今大会の目標はありますか

新進でベスト8か4に入れると次の春関で本戦ストレートインができるので、今回はベスト4以上を目標に挑んでいます。

――大会のなかった冬の期間はどのような取り組みをしてきましたか

年末にかけて腰をケガをしていて、テニスができなくて、合宿とかにも参加できなかったんですけど、年始から徐々に練習を再開してやっとちゃんとテニスができているっていう状況ですね。

――調子の方はいかがでしたか

調子自体は悪くないんですけど、結構この大会にかけている部分があって、それでかなり緊張してしまったなというのはあります。

――ファーストセット6−2で先取することに成功しました

ファーストセットは一番大事だと思っているので、すごい集中して臨めたんですけど、セカンドセットになってから急に緊張感が増してきて。リードされた状態からだったので、プレーが縮こまっちゃいましたね。

――セカンドセットは落としましたが、ファイナルセットは6−0で奪いました。振り返っていかがですか

気持ちの切り替えが一番大事でしたね。セカンドセットをあっさりと取られてしまって、ずっと負けるかもしれないという気持ちでテンパっていた部分があったので、それを1回なくさないといけないと思って、ファイナルセットの1ゲーム目でブレークを奪えたのが楽になりましたね。それがあってプレー全体の改善もできたと思います。

――全体のプレー面で良かった点などはありますか

普段はストローク主体のテニスなんですけど、セカンドセットでうまくできなかったので、ネットプレーを中心に据えて。攻撃の方法を変えられたっていうのはすごいよかった点だと思います。

――逆に課題として挙げられる部分はありますか

本来はリターンショットを中心に相手を崩していくスタイルなんですけど、今日はそれができなかったので、その部分の精度の向上が課題ですね。

――今後の新進での意気込みをお願いします

次の相手が早大の先輩で第5シードの佐藤祥次さんなんですけど、今回はチャレンジャーとして、負けにビビらずに挑戦したいなと思います。

山田菜津子(文構2=石川・大聖寺)、田中李佳(スポ1=兵庫・相生学園)

――今大会へ向けた目標や意気込みはありましたか

田中 一戦一戦頑張るっていうことですね(笑)。

山田 高望みはできないなっていう。本当に一戦一戦ですね。いつ負けてもおかしくないので、ある意味で本当に危機感を持って目の前の一戦に臨んでいますね。

――試合の方を振り返っていかがですか

田中 とりあえずキープしようと思っていました。

山田 思い切っていこうと思っていました。向こうはサーブがよくてブレークがなかなかできなかったので、サービスゲームは落とさないようにしようと。セカンドセットは先にブレークできたので、いい流れですけど、突き放すチャンスでなかなかブレークができなかったりしたので、1本取りきるっていうところを意識していました。向こうのサービスゲームでゲームポイントまではいくのに取りきれないっていうのが多くて。

田中 焦って落としてしまいましたよね。

山田 流れに乗り切れないっていう部分は結構多かったですね。

――プレー面で良かった点などは挙げられますか

山田 ファーストサーブの成功確率は高かったかなと思います。

田中 ダブルフォルトなかったですよね、きょう。

山田 確かに。サーブで主導権は握れたかなと思います。

田中 私はストロークで思いっきりいけたかなと思います。

――課題として上げられるものはありますか

山田 私個人としては強気でいけない場面が多かったので、そこをしっかり強気でいけるようにしていきたいなと思います。

田中 ボレーでいけそうな場面で引いちゃっていけない場面とか多かったので、思い切っていけたらいいかなと思います。

――これからの新進での戦いに向けて意気込みはありますか

田中 楽しく(笑)。

山田 私は強気で。プレーの質もどんどん上げていって。新進はもちろんですけど、そのあとも大会は続いていくので、しっかりそういった大会へ向けて勝ちにこだわるだけではなく、課題もクリアできていったらいいかなと思います。