「新生・シーホース三河が、どんなカラーを打ち出し、チームとしてどのように戦うのか」

 今シーズン開幕の直前、昨年9月にチームのエース・金丸晃輔をインタビューした際、こう投げかけている。約5か月が経ったいま、チームはどうなっているのか?


・合わせて読みたい→
マンガなの?三河・狩俣が残17秒で同点3P→残4秒で決勝点!代表候補選出の金丸晃輔は41得点でBリーグ・シーズンハイ(https://cocokara-next.com/athlete_celeb/seahorse-mikawa-game-report-20190211/)

接戦を制したゲーム。個人成績よりもチームの勝利を追い求める



「僕自身は、チームのみんなが点を取ってくれたら良いと思っている」

「激しいディフェンスの中でも、出ている全員がひくことなく、向かっていくプレイができて良かった」

 キャプテンの狩俣昌也がこのように語ったのは、2月11日の秋田戦の直後。チームメイトに全幅の信頼を寄せているのが伝わってくる。

 この日のゲームは、試合時間残り17秒で狩俣の3Pシュートが決まり、シーホース三河が同点に追いつく。そして、残り4秒、相手のファウルを誘った狩俣選手がフリースローを決めて逆転。

 ちなみに、狩俣は、15得点、10アシストの「ダブル・ダブル」を達成。エースの金丸は、41得点というハイスコアを叩き出している。

エースの動きを支えるキャプテンは、コート上の出来事を冷静に分析


「3点差あったので、できれば金丸選手に打たせたかった。でも、アイザック・バッツ選手が良いパスをしてくれたので、迷いなく打った」と、同点に追いつく3Pシュートを振り返った。そして「パスを出すだけでは、ディフェンスがフォワードやビックマンに寄ってしまって、やりにくくなってしまう。だから攻め気も忘れずに」と続けた。

 残りわずか、ゲーム終了間際。

 このまま延長戦突入という雰囲気もあったが、コート上の狩俣は冷静だった。

「両チームともチームファウル5つを超えていた。フリースローを与えれば負ける、逆にファウルを誘えば勝利が近づく…チャンスがあればアタックしようと思っていた。」

 得点を狙う。ファウルを誘う。

 この前日の三河vs秋田のGame1後の記者会見で鈴木貴美一ヘッドコーチが「選手各々がきちんと状況判断をして、期待に応えてくれている」と語っていたが、まさにその通りに選手は役割を果たしている。

残り20試合。さらに「チーム力」を上げて頂点を目指す


 今シーズンが始まる前、橋本竜馬選手(現・琉球ゴールデンキングス)と、比江島慎選手(現・栃木ブレックス)の退団は、三河に大きな影響を与えた。今シーズンで71年目となる歴史ある名門チームが、球団関係者によると「記憶や記録にない」と言う開幕5連敗でスタート。ずっと負け越しが続いた。苦しくて、試行錯誤のシーズンだった。

 2月11日現在、22勝18敗、中地区3位。徐々に巻き返してきた。

 CS出場のためには少なくともワイルドカード2枠に入らなくてはならないが、射程圏内まで残り20試合で更にギアを上げて行く必要がある。2月11日のvs秋田戦は、そのギアアップやチームの底力が垣間見えた試合だった。

 「新生・シーホース三河」は、エース金丸晃輔選手、キャプテン狩俣昌也選手を中心に、ベテランと若手が融合した、新しいカラーのチームに生まれ変わろうとチャレンジして来たが、ようやくここに来てその形が見えて来た。

 3月2日のリーグ戦再開が三河ファンにとっても楽しみだが、三河が実力を発揮し始めた事によってリーグが混戦状態になり、バスケファンにとってたまらない展開になるはずだ。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]