日産/NISMO陣営は9日、今年のモータースポーツ活動計画発表会を日産グローバル本社で実施した。注目のSUPER GT/GT500クラス布陣は大幅にリフレッシュされ、2015年以来の戴冠を目指す同陣営の強い決意がにじみ出たものとなっている。

2011~15年の5シーズンで4度の戴冠(ドライバー&チーム2冠獲得)を果たしながら、ここ3年は無冠が続いている日産GT500軍団。特に昨季2018年はシーズン終盤、激しくタイトルを争うホンダとレクサスの前にパフォーマンス面でも厳しい状勢を強いられていた感は否めない。

巻き返しを目指す今季2019年、日産はGT500ドライバーの大幅なラインアップ変更を敢行し、不退転の決意でシーズンに臨む構えだ。

「GT-R NISMO GT500」を走らせる4チーム4台のドライバー編成は以下の通り。

#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R. クインタレッリ/MI)
#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平&F. マコヴィッキ/MI)
#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹&J. ロシター/BS)
#24 GT-R~車名未定~(高星明誠&J. マーデンボロー/YH)

(*タイヤはMI=ミシュラン、BS=ブリヂストン、YH=ヨコハマ)

昨季からのコンビ継続となったのはNISMOチーム(鈴木豊監督)の#23、2014~15年チャンピオンタッグである松田&ロニー・クインタレッリのみとなった。チーム・インパル(星野一義監督)の#12は佐々木が残留、そのパートナーにはジェームス・ロシターが新加入。そして昨季インパルで走ったヤン・マーデンボローがKONDOレーシング(近藤真彦監督)に移籍し、チーム残留の高星と組んで#24を走らせる。

NDDPレーシングwith B-MAXの#3は監督が田中利和氏に代わり、ドライバーも“2枚交換”で平手晃平とフレデリック・マコヴィッキ(マコヴィッキィなどと表記されることもある)のコンビになった。

全8選手中の3選手が“新顔”となったわけだが、ロシターと平手はレクサスで、マコヴィッキはホンダでGT500に優勝した経験を有する実力者。平手には2度のチャンピオン獲得経験もある。他陣営での高実績選手3人を起用する大胆さは異例、まさに本気の“奪冠体制”といえよう。

発表会での選手紹介では、平手ら新顔に特に大きな歓声と拍手が贈られているように感じられた。そして総大将の松田次生は、「日産のドライバーもファンも、このオフは悔しい思いで過ごしました。今季は『全員で勝ち取る』をテーマに戦いたいと思います」との旨を語り、王座獲得を誓っている。

なお、#3の監督に就任した田中氏が昨季まで務めていた日産系チーム総監督には松村基宏氏(ニスモ最高執行責任者)が新たに就任。そして昨季限りでGT500現役レギュラーを退くかたちになった“大エース”本山哲が今季はエグゼクティブアドバイザーとして松村総監督をサポート、陣営の王座奪還に向け尽力する(昨季#3の監督を務めた往年の名手・長谷見昌弘さんはニスモ名誉顧問に)。

SUPER GTとならぶ日産/NISMOのワークス活動の主軸は今季(2018/2019シーズン)から参戦を開始したフォーミュラE(体制等は既報)。続いてカスタマーレーシングに関しての主な今季(2019年)の活動だが、まずSUPER GT/GT300クラスには「GT3オフィシャルパートナーチーム」のGAINER(藤井一三監督/#10 & #11)とKONDOレーシング(#56)から、あわせて3台の2018年モデル「GT-R NISMO GT3」(GT3仕様GT-R)が参戦する。ラインアップは下記の通り。

#10 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹&石川京侍/YH)
#11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸&安田裕信/DL)
#56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(平峰一貴&S. フェネストラズ/YH)

(*タイヤはYH=ヨコハマ、DL=ダンロップ)

他にもGT3仕様GT-RでのGT300クラス参戦チームがあり、現状では計6台になると見込まれている。

なお、今季からGT3オフィシャルパートナーチームになったKONDOはニュルブルクリンク24時間レースにもGT3仕様GT-Rで挑戦を開始することが決まっている(既報)。そのニュル24時間には、やはりGT3オフィシャルパートナーチームのKCMGも出場。

また、KCMGはインターコンチネンタルGTチャレンジ(IGTC)というハイレベルな国際GTシリーズにも2台のGT3仕様GT-Rで参戦を開始しており、千代勝正と松田次生がドライバー陣に名を連ねている(松田はSUPER GTとの日程が重複しない場合の参戦。IGTCには鈴鹿10時間も含まれる)。

2019年のSUPER GTは4月13~14日に岡山国際サーキットで開幕、今季も国内7戦とタイ大会の計8戦でシリーズが組まれている。大きな意味での“本山哲の時代”から卒業した日産GT500軍団、その新たな戦いが大いに注目されるところだ。

GT500クラスを戦う「GT-R NISMO GT500」。《撮影 遠藤俊幸》

GT500クラスを戦う「GT-R NISMO GT500」。《撮影 遠藤俊幸》

奪冠の決意を語る松田次生。《撮影 遠藤俊幸》

奪冠の決意を語る松田次生。《撮影 遠藤俊幸》

GT500を戦う選手や監督、エンジニアら。《撮影 遠藤俊幸》

GT500を戦う選手や監督、エンジニアら。《撮影 遠藤俊幸》

日産/NISMOは2019年も多くのモータースポーツに積極的に参戦する。《撮影 遠藤俊幸》

日産/NISMOは2019年も多くのモータースポーツに積極的に参戦する。《撮影 遠藤俊幸》

GT300などを戦う選手、監督ら。マイクの前は近藤真彦監督。《撮影 遠藤俊幸》

GT300などを戦う選手、監督ら。マイクの前は近藤真彦監督。《撮影 遠藤俊幸》

2018年の#24 GT-R(SUPER GT/GT500クラス)《写真提供 NISSAN/NISMO》

2018年の#24 GT-R(SUPER GT/GT500クラス)《写真提供 NISSAN/NISMO》

2018年の#12 GT-R(SUPER GT/GT500クラス)《写真提供 NISSAN/NISMO》

2018年の#12 GT-R(SUPER GT/GT500クラス)《写真提供 NISSAN/NISMO》