冬の移籍市場での、柴崎岳(ヘタフェ)の2部デポルティーボ・ラ・コルーニャへの移籍は実現しなかった。アジア杯で日本代…
冬の移籍市場での、柴崎岳(ヘタフェ)の2部デポルティーボ・ラ・コルーニャへの移籍は実現しなかった。

アジア杯で日本代表の主力としてプレーしている柴崎岳
移籍市場最後の1月31日、柴崎の名前はスペインでのプレーを希望していたヘーレンフェーンのMF小林祐希の名前とともに取り上げられていた。
Twitterでは「2部にはもったいない選手、これで1部に昇格間違いない」といった書き込みがされるなど、日本代表MFのデポルティーボへの駆け込み移籍を期待する声が大きく、盛り上がっていたが、それぞれのクラブの思いが交錯し、実現することはなかった。
ヘタフェにしてみれば、柴崎は戦力としてレギュラーを張る選手ではなく、メンバー入りするかどうかの選手だった。だが、この冬の移籍でロベルト・イバニェス、イバン・アレホというサイドアタッカーがオサスナ、マラガに移籍したほか、セルジ・グアルディオラも出場機会を求めてバジャドリードへ移った。
ただでさえアマト・エンディアイエが右膝従事靭帯断裂の負傷のため、今シーズン中の復帰は厳しい状態にある。代わりとなる選手を獲得しなければ、サイドでもプレーができる柴崎を放出できるチーム状況ではなかった。
ホセ・ボルダラス監督が、柴崎を中盤の底として使うよりも、サイドの選手として起用したがっていることは、先発した12月15日のレアル・ソシエダ戦でもわかった。今冬の移籍市場でリーズから獲得したサム・サイスも、監督を納得させるパフォーマンスを見せることはできておらず、ベンチスタートを重ねている。
残留した柴崎が今後サイドで起用されることは十分に考えられるが、「柴崎は残っても出番はなかなかないぞ」とヘタフェの番記者が語るように、厳しい状況であることは変わらない。
それでも今回、ヘタフェはアラベスのガーナ代表ワカソ・ムバラクを獲得できた場合、柴崎のデポルティーボへの移籍を認める方向だった。そしてアラベスは、レガネスの中盤であるハビエル・エラソを補強できた場合、ワカソの放出を認めるという玉突き移籍を待っている形となった。
ここで問題となったのが、レガネス監督マウリシオ・ペジェグリーノと古巣であるアラベスの関係だ。ペジェグリーノは、金銭問題のためにいい形でアラベスを去ることができなかったことから、古巣へ選手を出すことに難色を示したと言われており、ここですべてのアクションがストップすることになった。
デポルティーボへの柴崎の移籍は、こうした他のクラブの動きがないと一歩も進まないものだった。2月1日に向けて時計の針は動くものの、交渉は動くことなく、デポルサポーターの期待と裏腹に、この話は立ち消えとなった。
2月1日0時を回り、デポルティーボは今季終了までのメンバーの背番号を発表したが、そのなかには柴崎の名前も小林の名前もなかった。Twitterでは先走りしたユーザーによって柴崎の「デポル移籍発表」があったが、今ではクラブ公式サイトが準備した柴崎のページも削除された。
2年前、ラス・パルマスへの移籍が噂されながら、2部のテネリフェに駆け込む形で憧れのスペイン移籍を手にした柴崎。今シーズン中の移籍の可能性は欧州以外(北欧などを除く)の地となってしまった。柴崎は気持ちを切らせることなくヘタフェで戦いを続けていくことができるか。それとも欧州を離れる決断をするのだろうか。