SNSを通じて交流がスタート

今シーズンは再建途中のサンズに所属しているベテランのジャマール・クロフォードは、この夏、あるNBAレジェンドから突然の連絡を受け、驚愕した。そのレジェンドとは、セルティックス黄金期を支え、11回の優勝に貢献したビル・ラッセルだった。

シアトル在住のラッセルは、同都市出身のクロフォードに、Twitterを通じて接触してきたという。クロフォードが、事の顛末を『Boston Herald』に語った。

「クレージーな話さ。まず、彼が自分をTwitterでフォローしてくれて、『電話してもらいたい』というメッセージをもらったんだ。自分のプレーを見たいと言ってもらえた。驚いてしまってね。本当にびっくりしたよ」

連絡を取り合うようになった2人は、それからも交流を続けている。ラッセルは、クロフォードの練習を見に行っただけではなく、先日はロサンゼルスでの試合を観戦に訪れたという。そして、ラッセルと長時間話す機会にも恵まれ、アドバイスも受けたそうだ。

「素晴らしい会話だったね。プライスレスな内容だった。彼はバスケットボールのヒーローだけではなくて、アメリカにとって重要な人物。彼に出会えたり、これまでに様々な経験を積んだ彼の知識を教えてもらえたり、彼の人柄に接することができたり。あのオーラに触れられるだけでありがたい」

現代の若手からベテランとして尊敬されているクロフォードだが、ラッセルが世間に与えた影響力は、あまりにも大きいと言う。

「現役時代の彼を知らない世代も、彼が誰か理解している。そういう稀な人物。彼は、人種、年齢、競技の枠を超えた存在。ほぼ全てのことを超越した存在だね」

NBAキャリア19年目を送るクロフォードは、若い選手の多いチームでメンターとしての役割を担っている。その彼にとっても、生ける伝説との交流は、これからの財産になるに違いない。