マリナーズが会長付特別補佐を務めていたイチロー外野手とのマイナー契約に合意したと、球団公式HPなどが伝えた。招待選手と…
マリナーズが会長付特別補佐を務めていたイチロー外野手とのマイナー契約に合意したと、球団公式HPなどが伝えた。招待選手としてメジャーキャンプに参加。3月20、21日に東京ドームで行われるアスレチックスとの開幕2連戦には、メジャー昇格してベンチ入りする見込みだ。
メジャーの出場登録枠は通常25人だが、今回は米国から離れた日本で開幕するため、特例で故障などによる補充要員3人を含めた28人に拡大される。ただし、試合に出られるベンチ入りメンバーは25人となる。
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日本開幕で出場するには?川崎宗則のケースは?
イチローの一つのモデルケースとなるのが、2012年の弟分・川崎宗則の開幕メジャーだ。
このシーズン、マリナーズは3月28、29日にやはり東京ドームでアスレチックスとの開幕2連戦を予定していた。マイナー契約の招待選手としてマリナーズのメジャーキャンプに参加していた川崎は、オープン戦で打率・387の好成績をマーク。開幕前日のナイターでの親善試合・巨人戦終了後、当時のエリク・ウェッジ監督から「開幕メジャー」を告げられた。
結局この開幕2連戦で出場機会はなかったが、メジャー契約と切り替わって25人のベンチ入りメンバーに名を連ね、必死に声をからした。なお当時在籍した岩隈久志は登板機会がないため、28人には入っていたが25人枠からは外れた。
川崎は帰国後の米本土2戦目となる4月7日アスレチックス戦で、9番遊撃手としてスタメンでメジャーデビュー。初安打初打点を挙げ、このシーズンは一度もマイナーを経験することのないまま61試合に出場した。
野茂英雄、藪恵壱、高橋尚成、大谷翔平のケース
イチローの場合はこの「プラス3枠」を生かし、開幕メジャーは濃厚。本当の勝負は米本土帰国後も、3つ削減される25人の出場登録枠に残れるかどうか。その座をつかむためには、オープン戦から最低限のアピールも必要となってくる。
故障者など不測の事態に備える招待選手からの開幕メジャーというのは、本来は至難の業だ。
12年の川崎が日本人メジャーリーガーとしては4人目。それ以前は2005年デビルレイズの野茂英雄、2008年ジャイアンツの藪恵壹、2010年メッツの高橋尚成の例があっただけだ。
直近では、実は昨年のエンゼルス・大谷翔平もマイナー契約での招待選手からの、開幕メジャーではあった。
ただ大谷の場合は、海外の25歳未満の選手を獲得する際にはマイナー契約しか結べない、という労使協定の影響で形式的に招待選手となっていた。オープン戦では打率・125と不振だったが、既定路線通りメジャー契約に切り替え、3月29日のアスレチックスとのオープン戦でメジャーデビュー。8番DHで出場し、初打席で右前へ初安打した。
弟分・川崎が7年前に残した足跡を、イチローはたどることができるか。誰よりも間近で温かくそのプロセスを見守っていた背番号51が、メジャー19年目となるシーズンへ挑む。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]