25年ぶりの悲願に向け、広島の後半戦がスタートする。前半戦を52勝33敗2分、貯金19で2位の巨人との差は10ゲームと、1991年以来のリーグ優勝が現実的なものになりつつある。■需要なポイントは「先発投手」 25年ぶりの悲願に向け、広島の後…

25年ぶりの悲願に向け、広島の後半戦がスタートする。前半戦を52勝33敗2分、貯金19で2位の巨人との差は10ゲームと、1991年以来のリーグ優勝が現実的なものになりつつある。

■需要なポイントは「先発投手」

 25年ぶりの悲願に向け、広島の後半戦がスタートする。前半戦を52勝33敗2分、貯金19で2位の巨人との差は10ゲームと、1991年以来のリーグ優勝が現実的なものになりつつある。

「ゲーム差に関しては、後半戦も考えない。これまでと同じで、一戦一戦という気持ちは変わらない」という緒方監督は、7月最終週から続く6連戦に向けて「夏場はピッチャーが一番苦しい時期。6連戦が続くので、先発を揃えなければいけない。その中で2軍から大瀬良、福井が加わってくれれば」と、一軍の先発ローテで実績のある2人の右腕に期待する。さらに「ピッチャーがゲームを作ってくれないと試合にならないので、それが第一。先発投手は重要なポイントになる」と続けた。

 主要のチーム成績が軒並みトップの攻撃陣については、「各コーチがしっかりと自分の考えを理解して、選手に伝えて指示を出してくれている」と好調の要因を分析し、「その中で得点圏打率、出塁率をいかに伸ばしていけるか」をポイントに挙げた。

■エルドレッドの1軍昇格は「急がない」

 序盤戦で打率.319、16本塁打を放ちながら、故障で離脱していたエルドレッドがオールスターで復帰したが、「今の状態ではすぐに上に呼ぶことはできない。守備や走塁面で不安がなくなってから」と、1軍昇格は急がない。外国人枠の問題もあるが、「ルナも何があるかわからない。その時のためにも、しっかりスタンバイしておいてもらいたい」と万全を期した。

 ホームゲームの観客動員数は、過去最高を記録した昨年を上回るペースと、ファンも含めて、広島の盛り上がりは最高潮に達しようとしている。

「マツダスタジアムの盛り上がりはすごいし、ファンの声援があってのこの成績。感謝しなければならない」と、周囲のサポートも強調した緒方監督。25年ぶりの歓喜に向け、広島の熱い戦いが再開する。

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo