PL学園の最後の夏は、初戦で東大阪大柏原に6-7で敗戦。多くの高校野球ファンを魅了してきたPL学園の夏が終わった。改めて、PL学園出身で現在もプロで活躍している選手を中心に紹介していきたい。第3回の今回は2004年~2015年の主な卒業生を…

PL学園の最後の夏は、初戦で東大阪大柏原に6-7で敗戦。多くの高校野球ファンを魅了してきたPL学園の夏が終わった。改めて、PL学園出身で現在もプロで活躍している選手を中心に紹介していきたい。第3回の今回は2004年~2015年の主な卒業生を見ていく。

■名選手だけでなく、漫画家やアナウンサーも

 PL学園の最後の夏は、初戦で東大阪大柏原に6-7で敗戦。多くの高校野球ファンを魅了してきたPL学園の夏が終わった。改めて、PL学園出身で現在もプロで活躍している選手を中心に紹介していきたい。第3回の今回は2004年~2015年の主な卒業生を見ていく。

 2001年、部内の不祥事により出場辞退になったPL学園だが、2003年夏に甲子園出場を果たす。この時の主力選手は、小窪哲也選手。そして週刊モーニングで連載中の「バトルスタディーズ」の作者である、なきぼくろ先生もこの時の甲子園メンバーだった。PL学園は当然野球人の輩出がほとんどだが、このような名門に、アナウンサーになった上重聡氏や、なきぼくろ先生のような文化人も出てきたことはPL学園野球部にとって1つの誇りであることは間違いない。

 またこの代にはトヨタ自動車の正捕手として活躍する二葉祐貴選手、日本代表の常連でクリーンナップを打つことが多い松本晃選手など人材が豊富な世代であった。

 そして2006年には、エース前田健太投手の活躍により選抜ベスト4進出を果たす。この時の控え投手が冨田康祐選手。打撃が良く、外野手で出場することも多かった。その後の2年は甲子園に遠ざかったが、2008年卒には、東芝で活躍する好打者の木野学選手や、2009年卒には阪神タイガースで活躍し、走攻守三拍子揃った外野手・緒方凌介選手。そして2009年春夏ともに甲子園出場、現在は巨人で活躍する吉川大幾、ソフトバンクに所属する勧野甲輝選手、148キロ右腕・多司将仁投手など好選手が実に多い世代だった。

 近年の卒業生を振り返ると、来年のドラフト候補・中山悠輝(東京ガス)選手、昨年の主将で、この春、1年生ながら東洋大の4番を打った中川圭太選手と、大学・社会人で活躍する選手が多いことが分かる。

 実際にPL学園の選手たちを見ると、走攻守すべてにおいて細かく鍛えられている選手が多い。部員募集停止のPL学園の現状を憂う人が多いが、卒業生たちの顔ぶれを見れば実感できるはずである。

■2004年~2015年卒の主な卒業生

▽2004年卒
小窪哲也(青山学院大-広島東洋カープ)

出川亮太(なきぼくろ先生)

松本晃(横浜商科大-JR東日本)

二葉祐貴(トヨタ自動車)

▽2005年卒
中倉裕人(東洋大-新日鐵住金鹿島)

▽2006年卒
安田亮太(明治大学-三菱重工名古屋)

▽2007年卒
前田健太(広島東洋カープ-ドジャース)

冨田康祐(青山学院大-香川オリーブガイナーズ-横浜DeNAベイスターズ-レンジャーズ傘下-メキシカンリーグ)

▽2008年卒
木野学(青山学院大-東芝)

岡崎啓介(立教大-日立製作所)

▽2009年卒
緒方凌介(東洋大-阪神タイガース)

山口正輝(東洋大-Honda)

▽2010年卒
藤本吉紀(東洋大)

村田穏行(日本大-東京ガス)

中野隆之(ジェイプロジェクト)

安田大格(青山学院大-鷺宮製作所)

▽2011年卒
吉川大幾(中日ドラゴンズ-読売ジャイアンツ)

勧野甲輝(東北楽天ゴールデンイーグルス-福岡ソフトバンクホークス)

多司将仁(元新日鐵住金鹿島)

宮川和人(東洋大-セガサミー)※高校時代は山崎和人

▽2012年卒
山原泰士(神奈川大)

▽2013年卒
松山和哉(関西大)

▽2014年卒
中山悠輝(東京ガス)

前野幹博(ヤマハ)

▽2015年卒
中川圭太(東洋大)

藤原朋輝(関西国際大)

(記事提供:高校野球ドットコム)

高校野球ドットコム編集部●文