前半戦を3位で折り返し、2年連続でのAクラスターンを決めたDeNA。最大11あった借金を一時完済し、首位・広島を追う2位以下の団子状態を演出したが、18日から始まる後半戦で克服すべき課題も見えている。■2位以下が団子状態のセ、前半戦3位のD…

前半戦を3位で折り返し、2年連続でのAクラスターンを決めたDeNA。最大11あった借金を一時完済し、首位・広島を追う2位以下の団子状態を演出したが、18日から始まる後半戦で克服すべき課題も見えている。

■2位以下が団子状態のセ、前半戦3位のDeNAは後半戦で飛躍できるか

 前半戦を3位で折り返し、2年連続でのAクラスターンを決めたDeNA。最大11あった借金を一時完済し、首位・広島を追う2位以下の団子状態を演出したが、18日から始まる後半戦で克服すべき課題も見えている。

 それは、何よりも先発陣の整備だ。

 6連勝するなど、破竹の快進撃を演じた5月。その立役者となったのが、スターター陣だった。月間MVPを受賞した石田とルーキー・今永がともに4勝ずつを挙げたのをはじめ、先発陣が奮投。一時は12球団トップのチーム防御率を誇った。6月には開幕から56試合連続で5回持たずに降板なし、という快記録も作った。

 だが、6月4日のロッテ戦(横浜)で今永が初めて5回持たずにKOされ、19日に2軍落ち。先発陣に疲れが見え始め、さらに7月にはエースの山口が左足首捻挫で戦線離脱となった。

 前半戦最後の9連戦のうち、残り4戦をすべて今季初先発の投手が登板。ペトリック、熊原は及第点の内容だったが、球界最年長のベテラン・三浦や7年目の国吉は立ち上がりから捕まり、ゲームを作れなかった。

■避けたい昨季の二の舞

 好調を維持する4番・筒香のほか、故障中だったロペスの復帰、不振だった梶谷の復調、新助っ人・エリアンの日本野球への適応もあり、打線は上向き。しかし、先発陣が安定して結果を残せなければ、取りこぼしも当然多くなる。昨年は首位から最下位に転落した後半戦だけに、二の舞いをなんとしても避けたいところだ。

 後半戦初戦となる18日のヤクルト戦(神宮)はベテラン・久保康の予告先発が発表された。その後の先発ローテは井納、石田の球宴組に加え、前回好投したペトリック、熊原も食い込んできそうだ。

 山口の復帰を待つ一方で、2軍には今永、砂田といった前半戦で登板した面々とともに、三嶋、飯塚ら今季初の昇格を狙っているメンバーもいる。そして、24年連続勝利というプロ野球新記録に再チャレンジを期す三浦も控える。

 3位で前半戦を終えた際、ラミレス監督は「苦しかった4月を考えると、素晴らしい前半戦だった」と総括していた。球団創設5年目で初のCS進出へ、その奮闘を生かすも殺すも運命の後半戦次第。先発陣の踏ん張りが、カギを握りそうだ。