「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月14~27日/ハードコート)1回戦で惜しくも敗れた、元世界1位のアンディ・マレー(イギリス)。今後の動向が注目されるなか「基本的には僕には2つの選択肢がある」と可能性を示唆した。大会公式サイ…

「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月14~27日/ハードコート)1回戦で惜しくも敗れた、元世界1位のアンディ・マレー(イギリス)。今後の動向が注目されるなか「基本的には僕には2つの選択肢がある」と可能性を示唆した。

大会公式サイトによると、試合後の記者会見でマレーは「一つはこれからの4ヶ月半をオフに充てて、それからトレーニングを始め、そう、ウィンブルドンでプレーすること」と話した。

1回戦で第22シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)を相手に、気迫のプレーで満員の会場を熱狂させたマレー。5セット4時間にわたり、今できる必死のプレーを出し続けた。しかし実のところは、靴下を脱いだり履いたりする時でさえ痛みがあるという。

「もう1試合プレーすることもできるけど、もう一度やろうとするなら、生活の質を改善したい。だって4ヶ月かかっても、まだ歩けないんだ。日常の基本的なことをすることだってまだ痛みを伴うんだ」

一方、手術の可能性については大きなリスクが伴うという。マレーは「ああいう手術を受けることに、再びプレーできるようになる保証なんてどこにもないんだ。それはよくわかっている。本当に大手術なんだ。そこから復活できる保証はない」と打ち明けた。

「でも可能性はある、だって僕より前にやった人たちがいるのだから。ボブ・ブライアン(アメリカ)はまさに今やっているところだ。他のスポーツ選手にも決断した人たちがいる。でも言ったように、保証がないんだ。そういう決断を僕はしなければならないんだ。手術を受けることでもう次の試合に出られなくなる可能性もある」

そして記者から、手術に踏み切る可能性を考えているようにも聞こえるが、と質問されたマレーは「恐らく来週かそれぐらいに決めることになると思う。しかし、これが最後の試合になるかもしれない、というのが先日僕が言ったことだ」と答えた。

バウティスタ アグートに敗れた後、コート上ではマレーにも特別インタビューが行われた。

その途中にはロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ニック・キリオス(オーストラリア)、カロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)ら男女問わずトップ選手たちから寄せられた、感動的なメッセージ動画が流された。

今はただマレーの決断を待ちたいが、彼がいかに強い精神力をもち、どれだけファンや仲間に愛されているかが改めて分かった全豪初日だったのではないだろうか。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全豪オープン」でのマレー

(AP Photo/Andy Brownbill)