注目を集める若手選手らの中に、アレックス・デミノー(オーストラリア)がいる。昨年、大きく飛躍して一気に注目を集めるプレーヤーの座を手にしたが、本人を最もよく知る人物の一人、つまり母親であるエスター・ローマンの視点からはデミノーの才能は「闘志…

注目を集める若手選手らの中に、アレックス・デミノー(オーストラリア)がいる。昨年、大きく飛躍して一気に注目を集めるプレーヤーの座を手にしたが、本人を最もよく知る人物の一人、つまり母親であるエスター・ローマンの視点からはデミノーの才能は「闘志(ファイティングスピリット)」だという。ATP(男子プロテニス協会)が明かした。

デミノーは現在、19歳で世界ランキング29位。2018年シーズンには「ATP250 ブリスベン」で準決勝まで勝ち上がり、続く「ATP250 シドニー」ではファイナリストに。さらには「ATP500 ワシントンD.C.」でも決勝の舞台に立ち、注目の的にもなった。

ほかにも同選手は世界ランキングで2018年初には208位だったが、同年末には31位に上昇。現在の順位は29位とさらに前進しており、38位のジョン・ミルマン(オーストラリア)や51位のニック・キリオス(オーストラリア)を押さえてオーストラリア出身の選手としては最高位を確保するなど、大きな飛躍を遂げた。

そのデミノーの強さを読み解くカギの一つはメンタリティにあるようで、デミノーの母親であるローマンは、私達両親から「受け継いだものではありませんし、他の息子や娘達にはありません。あの闘志は天賦の才なんです」と語る。

また「息子は昔から、対戦相手のあらゆるボールに追いつくコツを知っていました。息子に対してウィナーを決めるのは、いつだって簡単ではありませんでした」とローマンが語る通り、デミノーはほかの選手であれば諦めてしまう場面からでも多くのボールに食らいつき得点。まさに同選手の闘志も、プレーを支えている。

ほかにも、デミノーを後押しする支えがあり、デミノーとダブルスを組んで大会に出場することもあるレイトン・ヒューイット(オーストラリア)は支援者の一人だという。

デミノーの母親も「もちろん、レイトンがそばにいてくれることから恩恵を受けている。知識が豊富で、すべてを見てきました。トップまで上り詰めたので、トップになるには何が必要かを知っています。彼が息子のチームに加わってくれたことは素晴らしく、アドルフォ・グティエレスがコーチをしてくれて、レイトンがアドバイザーとして力になってくれるので、最強のチームです」と話す。

デミノー自身は2019年シーズンではすでに、「ATP250 ブリスベン」に出場し準々決勝に進出するなど早速存在感を示した。家族や偉大な先輩であるヒューイットの支援も得て、今後、どのように活躍してくれるか楽しみだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真はガッツポーズを見せるデミノー

(Photo by Matt King/Getty Images)