大舞台で表彰台入りを果たした。シーズンの集大成となる今大会。大矢里佳(商2=中京大中京)が安定感のある演技でSP(ショートプログラム)、FS(フリースケーティング)ともに3位、総合順位も3位となり良い形でシーズンを締めくくった。◆1・6~…

 大舞台で表彰台入りを果たした。シーズンの集大成となる今大会。大矢里佳(商2=中京大中京)が安定感のある演技でSP(ショートプログラム)、FS(フリースケーティング)ともに3位、総合順位も3位となり良い形でシーズンを締めくくった。

◆1・6~7 第91回日本学生氷上選手権(日光霧降アイスアリーナ)



完ぺきな演技だった。SP前の公式練習ではジャンプが決まらず「不安があった」(大矢)。それでも本番前にはジャンプの入りの形を確認。今シーズン全日本選手権出場こそは逃したものの、安定した演技は健在だった。SPの全てのジャンプをきれいに着氷し、加点も獲得。「ジャンプが決められてホッとした」(大矢)。演技終了後には笑顔がこぼれ、観客席もスタンディングオベーションの嵐となった。

快進撃は止まらなかった。前日のSPに続き、FSでも大矢は躍動。全日本選手権4位の実力者三原舞依(甲南大)直後の最終滑走にも焦りはなかった。冒頭の3回転フリップとダブルトーループのコンビネーションジャンプを成功。その後も3回転ジャンプが多く盛り込まれたプログラムを完璧にまとめ上げた。SP、FSともに自己ベストを更新し、結果総合168.71で総合3位に。「入賞する機会も少なかったのでうれしい」(大矢)。昨年度の9位から大きくジャンプアップ果たし、明大女子団体3位にも大きく貢献した。

 女子も負けるわけにはいかない。今大会男子は劇的な逆転で総合優勝。実力者の多い関大や中京大にも決して勝てないことはないと証明された。1位関大とは22点差と差はまだまだ大きい。それでも森千夏(営2=愛知みずほ大瑞穂)、井上千尋(商1=椙山女学園)など下級生中心で戦っただけに伸びしろはある。来年度はそれぞれが個人で順位を上げて、日本一を成し遂げる。

[大西健太]

試合後のコメント

大矢

――SPを振り返っていかがですか。

「朝の公式練習からジャンプが全然決まらなくて不安もありましたが、いつもできているのであれば、いつも通りにできるだろうと思って気持ちを強く持って本番に臨ました」

――SPの時のコンディションは悪くはなかったですか。

「普通に練習もジャンプが決まることが多かったので悪くはなかったですが、SPだけは少し悪くて、朝の公式練習の時だけジャンプがタイミングがすごく遅くなってしまっていました」 

――SPの衣装のコンセプトは。

「映画の中の歌っている人の衣装をそのまま衣装にさせていただきました。ある人に思いを寄せている切なさもありながら、強い女性のイメージです」

――好調の要因はありますか。

 「前より落ち着いたスケーティングができるようになったことだと思います。跳ぶ前の姿勢だったり形だったりを先生がよく指導してくださるので毎回同じ姿勢で入れるようになることが多くなって失敗が少なくなりました」

――FSを振り返っていかがですか。

 「トーループで攻め切れなかったので、ちょっと悔しいです」

――今シーズン振り返っていかがですか。

「1回もノーミスや自分の納得いく演技できなかったので、しんどいシーズンでした」

井上

――SP終了後にコーチと話をされていましたが。

「今回うまく調整できていたのに自分のメンタル弱さが原因で失敗してしまったので、改善していくとか、どうしてそうなったのかを話しました。今後につながればいいなと思います」