2020年東京パラリンピックに掛けて20個の質問をしていく「アスリートに直撃!20問20答」。第3回となる今回は、パラ陸上の走り幅跳びで日本記録(7m15)を持つ、芦田創(はじむ)選手。自身をしっかり見つめ、考えを語るクールな雰囲気からは想像もつかない、芦田選手の意外な一面とは?

Q1. 好きな食べ物は?

一つだけに絞るなら、寿司。白身を、塩やすだちなどでさっぱりと食べるのが好き。

Q2. 好きなファッションは?

ほぼ、モノトーン系のコーディネートですね。ブランドなら、メゾン・マルジェラが好きです。

今シーズンは「ワイルドにいこう」と思い、髪を伸ばしてみました。けっこう伸びて、試しにくくってみたら、評判も悪くない。海外にいくので、このまま「サムライヘア」として、続けてみようかと思っています。

Q3. 好きな音楽やアーティストは?

実年齢(25歳)より少し上の世代の、1990年代から2000年初頭の音楽が好きです。例えば、福山雅治さんはよく聴きます。遠征時のリラックスタイムなど、音楽は欠かせませんね。

Q4. 好きなマンガは?

少年漫画は好きで、『NARUTO-ナルト』や『いちご100%』にはまった時期も。とくに、『ONE PIECE』は数年前まで、何度も読み返すくらい夢中でした。しばらく中断したけど、最近、ネットで「考察動画」を観たら、また興味が沸いてきたので、読み直したいなと思っているところです。

Q5. 好きなテレビ番組は?

「お笑い」、とくに漫才系が好きです。リラックスモードのときに、力を抜いて観られるのがいいですね。

Q6. 好きな映画は?

『アルマゲドン』がめっちゃ好きです。何度も観て、最後に「泣く」と分かっていながら、そこに向かって準備する、“アップの1時間半”が好きなんです。ちゃんとアップして、「泣く」という着地がある。走り幅跳びと一緒ですね(笑)。

同じ理由で、『君の名は』も好き。海外遠征の機内映画にあれば、必ず観ます。もう5、6回観ました。

Q7. 好きなタレントや芸人は?

「いいな」と思えば、みんな好きです。最近の芸人なら、ダイアンさん。面白いです。

Q8. 観るのが好きなスポーツは?

テニスですね。陸上競技は自分の技術を高めて競うスポーツですが、テニスは自分の技術を高めたうえで、相手の弱点をついていくスポーツ。「そこに、打つんだ!?」とか、「今の、拾えちゃうんだ~」といった攻防を見るのが好きです。

以前はナダルのファンで、今は復活してきたフェデラーも、「ヤバイ」ですね。2008年に2人が顔を合わせたウィンブルドンでの4時間越えの熱戦には感動しました。

Q9. 好きな言葉は?

「外柔内剛」。そういう生き方をしたいです。

Q10. あこがれのアスリートは?

誰かにあこがれるということはあまりないです。でも、イチロー選手は好きです。あこがれとは、少し違う感情ですが……。

一般に、日本で成功して、野球人としてさらなる挑戦を求めて大リーグに行く選手は好きですが、なかでもイチローさんは突き抜けすぎている。「職人感」がすごくて、尊敬します。自分もそうあれたらいいなと思います。

そういう意味で、以前、「イチローが嫌いだ」というコピーのCMに出られたのはうれしかったです。

Q11. 休みの日の過ごし方は?

温泉です。旅行も兼ねて、年に1、2回は行きますね。寒い時期に行く東北地方の自然豊かな温泉が好きです。

Q12. 最近のマイブームは?

カレー料理。1日1回は食べてますね。一般にスパイス料理が好きで、カレーならさらっとしたタイプが好き。お気に入りのカレーを求めて、いろいろ食べ歩いています。

Q13. 好きな女性のタイプは?

愛嬌があって、かわいらしい人ですかね。

Q14.  宝物は?

子どものころから「くまのプーさん」が大好きで、家にプーさん(のぬいぐるみ)がたくさんいます。なかでも、大学生時代に自分で買った大きなサイズのプーさんは、一緒に寝ています。風呂にも入れてシャンプーして、ドライヤーで乾かして、かわいがっています。

大きいので、遠征には連れていきませんが、「がんばってくるよ」って声を掛けて出かけることが習慣になっています。

Q15. 今までで一番うれしかったことは?

(走り幅跳びで自己ベストとなる)7m15を跳べたときは、めちゃめちゃうれしかったです。目標を達成したり、自分がステップアップしたと思えたときは、うれしいですね。

Q16. 一番幸せを感じるのはどんな時?

「自分のことが好き」と思える、自己肯定感が強いとき。僕は元々のハッピー指数が高いので、何か選択するときは、基本的にハッピーだと思えることを選んでいます。

Q17. 尊敬している人は?

礒繁雄コーチです。初対面の頃、「お前は障がいに甘えている」と指摘して、僕を導いてくれました。人格者で、かっこいい先生です。

Q18. 自分の長所・短所を自己分析すると?

長所は、自分とちゃんと向き合い、客観視できること。短所は、「ちょっと違うな」と感じて興味がわかないことには手を出さない。それで、チャンスを逃していることがあるかもしれません。

Q19. 将来、目指していることは?(アフター2020)

今の日本社会に根付く価値観を変えるような教育的な活動ができたらと思っています。「勝ち組」という言葉もあるように、日本の社会には一般に、「いい大学を出て、いい会社に入って」といった画一的な価値観があると思うんです。でも、選択肢は多様なほうがいい。個性的なチャレンジも応援できる社会に変えていく、そんな活動をしたいんです。

障がい者は一般的にはマイノリティですが、僕は障がいを強みにしてマイノリティでも輝ける、スポーツの世界に生きています。マイノリティとして生きている人が輝き、周囲の心を動かすことが大事。そういうモデルがもっと出てくれば、社会も変わっていくと思っています。

だから、僕は今、アスリートとして誰もが納得する結果を出し、こういう生き方もあるというモデルを提示することを目標に、アフター2020に向かって頑張っています。

Q20. Tokyo2020への期待(思い)を一言で!

「金メダルしか、いらない」――自信を与えてくれるものが金メダルだと思っています。だから、(Q19で答えた)僕が叶えたい社会実現に向けた活動に自信を持って進むためにも、金メダルを獲りたい。その覚悟で取り組んでいます。

【プロフィール】

芦田創さん

あしだ・はじむ●1993年大阪生まれ。

5歳で右腕にデスモイド腫瘍を発症し、数回の手術など治療の過程で成長が止まり、機能障害が残った。15歳で陸上競技をはじめ、2016年リオデジャネイロパラリンピックでは4×100mリレーで銅メダル獲得。2017年3月には、走り幅跳びで7m15をマークし、日本記録を更新。2017年、世界パラ陸上選手権では三段跳と4×100mリレーで銅メダルを獲得した。2018年10月のアジアパラ大会では走り幅跳びで銅メダルを獲得。その後、12月よりオーストラリアに練習拠点を移し、東京2020大会で金メダルを目指してトレーニング中。