世界で最もタフなクラブ大会といわれるスーパーラグビーに初挑戦したサンウルブズの1年目は、1勝1分13敗(勝点9)で、18チーム中の最下位に終わった。南アフリカのダーバン(キングスパーク)で現地時間7月15日、シャークスと最終戦をおこない、…

 世界で最もタフなクラブ大会といわれるスーパーラグビーに初挑戦したサンウルブズの1年目は、1勝1分13敗(勝点9)で、18チーム中の最下位に終わった。南アフリカのダーバン(キングスパーク)で現地時間7月15日、シャークスと最終戦をおこない、ノーサイドの笛が鳴るまで懸命に食らいついたものの、29-40で敗れた。
 勝ったシャークスは9勝1分5敗(勝点43)となり、ワイルドカードでのプレーオフ進出を決めている。

 序盤にシャークスが連続トライを挙げ、ワンサイドゲームになるかと思われた。
 しかし、直近の2試合はノートライだったサンウルブズだが、前半13分、敵陣22メートルライン内でのラインアウトからサインプレーでSH茂野海人が鮮やかに抜け、7点を返す。
 20分、シャークスにカウンターアタックを許し、10年間在籍したチームのラストホームゲームで気合が入るJP・ピーターセンに得点されたものの、サンウルブズはハーフタイム前に2トライを追加して、2点差に詰めた。36分、ゴール前のPKからSH茂野が速攻を仕掛け、最後はCTBパエア ミフィポセチがフィニッシュ。前半終了前には敵陣深くでラインアウトチャンスを得、FWがラックサイドを連続で攻めたあと、HO木津武士がスピンも使ってゴールに迫り、トライが認められ19-21で前半を終えた。

 しかし、この試合を落とせばプレーオフ進出が危うくなるシャークスがスイッチを入れ直し、後半キックオフして間もなく、カウンターでボールをつないでCTBアンドレ・エスターハイゼンがリードを広げた。

 その後、SO田村優のPG成功で6点差となったものの、70分(後半30分)、サンウルブズが密集でボールを失い、シャークスのカウンター。右へ大きく展開してCTBピーターセンがゲインし、サポートしたSOガース・エイプリルが鋭いステップとスピードでディフェンダーを振り切り、決定的なトライを挙げた。

 シャークスは76分にもカウンターアタックでゴールラインを割り、勝負あり。

 それでも、サンウルブズは試合終了前、途中出場SH矢富勇毅の突破からチャンスを広げてCTBミフィポセチがトライを決め、来季へつなぐ執念を見せた。

 ゲームキャプテンを務めた田村は試合後、「後半の入りのところでボクらがもたついたのがすべて。経験の差が出た」とコメント。

 今季は同じ新参チームのジャガーズ(アルゼンチン)から初勝利をあげ、最終的にアフリカ第1カンファレンスを制したストーマーズとの第2戦は17-17の引き分け、そして13敗のうちの6試合は13点差以内の接戦であり、多くの課題とともに、確かな手ごたえもつかんだ1年目の挑戦だったに違いない。