アメリカ・ロードアイランド州ニューポートで開催されている「名誉の殿堂テニス選手権」(ATP250/7月11~17日/賞金総額51万5025ドル/グラスコート)の準々決勝で、マルコス・バグダティス(キプロス)が第7シードのデュディ・セラ(…
アメリカ・ロードアイランド州ニューポートで開催されている「名誉の殿堂テニス選手権」(ATP250/7月11~17日/賞金総額51万5025ドル/グラスコート)の準々決勝で、マルコス・バグダティス(キプロス)が第7シードのデュディ・セラ(イスラエル)を6-2 7-5で倒し、準決勝に一番乗りした。
31歳のバグダティスは、長年の友人であるセラとネット際で長い抱擁を交わしたあと、コートにキスを落とした。彼はATP大会での5つ目のタイトル獲得を目指している。
「(セラとは)すごく若いときからお互いをよく知る仲なんだ」とバグダティス。「それもあって、すごく心を動かされた」。
第6シードのアドリアン・マナリノ(フランス)は、2回戦でサム・グロス(オーストラリア)に7-6(6) 6-3で競り勝ち、第3シードのジル・ミュラー(ルクセンブルグ)もビクトル・エストレーリャ ブルゴス(ドミニカ共和国)を7-6(7) 6-4で下して、ともに準々決勝に勝ち進んだ。
2日前に1番コートを「途轍もなく悪い」と呼んだ28歳のマナリノは、この日はスタジアムコートでプレーし、第1セットで最初の3ゲームを落として一時は1-5と劣勢に立たされたが、そこから挽回を果たした。
大会は、国際テニスの殿堂の会場で行われており、マラト・サフィン(ロシア)とジュスティーヌ・エナン(ベルギー)が2016年度の栄誉を授与され、土曜日にセンターコートで行われるセレモニーで殿堂入りをする予定となっている。
マナリノが第1セットをタイブレーク8-6で取ったあと、雨のためにプレーは3時間近く中断されることになった。
この雨のせいで、過去2年連続でニューポートの決勝に進出している第2シードのイボ・カルロビッチ(クロアチア)の、マルコ・キュードネリ(スイス)に対する準々決勝の試合は、金曜日に延期されることになった。
マナリノは、スタジアムコートでプレーすることでリラックスできたと言った。
「間違いなく、スタジアムコートはほかのコートよりもずっといいよ」とマナリノ。「今日はそのコートで“本当のテニス”をすることになるってわかっていた。それは僕にとってかなり大事なことだったよ。もし負けたら、それは対戦相手が僕よりも強かったため、ということだ。選手にとってひどいプレー環境のせいで負けるなんて嫌だからね」。
雨がやんで試合が再開されると、マナリノは力強いプレーを続けた。
「(雨で中断している間)ただ、自分のテニスと、再開したときに何をすべきかということに気持ちを集中させ続けようと努めていた」とマナリノ。「それはかなりうまくいったよ。コートに戻ったとき、よく集中でき、安定したプレーができた」。
勝ち残っている唯一のフランス人だったマナリノは、試合後の記者会見の際に、彼に「ハッピー・バスティーユ・デイ(フランス革命記念日)」を祝ったメディアのメンバーから、フランスの旗を渡された。
火曜日にマナリノは、(スタジアムではない)脇のコートについて、「コート(のプレー環境)は途轍もなく悪い。我々はほかのコートのすぐ横でプレーしており、コート内にカメラやマイクロフォンが置いてあって、まともに動くこともできない。このようなコートは、プレーヤーへの敬意を欠いている」と話していた。
マナリノは今週、世界ランキング55位となっている。(C)AP