東海大の初優勝で幕を閉じた2019年箱根駅伝だったが、往路のタスキリレーで目を疑う場面が2度あった。

「タスキを渡すランナーがいない!」

 最初は1区から2区の駒沢大、2度目は3区から4区の国士舘大。テレビで視聴していた人なら、誰もが驚いたはずだ。

 

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 駒沢大は1区の片西景(4年)がトップからわずか9秒差の7位で鶴見中継所に到着。しかし、2区で待ち受けているはずの山下一貴(3年)がスタート地点にいない。片西は周囲を見回し、立ち止まって困惑。テレビの実況もこの予想外のハプニングに「タスキが渡せない!」「相手を探している!」と声を張りあげた。

 約10秒が経過し、スタート地点に現れてタスキを受け取った時には、すでに2人に抜かれた後だった。山下は「(1区の到着まで)あと1キロだと聞いて、3分くらいあるなと思っていた…。ヤバいなと思った。(1区の先輩)片西さんの顔が怖かった。帰ったら謝ります。申し訳ありません」。区間9位の走りで7位のまま3区につないだものの、レース後は肩を落とした。

 大八木監督は「もったいない。付き添いも含めて、ちゃんとやってほしかった。あれでタスキをスムーズに渡して、山下が前方の先頭集団につければ、また違ったかもしれない」と悔やむ。数秒の遅れが致命傷になり、レースの流れまで失ってしまうのが駅伝の怖さ。総合順位はトップと8分56秒差の4位。予選会から復活ののろしをあげたとはいえ、タスキリレーのミスも響いて優勝争いには1度も絡むことができなかった。

 

 2度目の悲劇は平塚中継所で起きた。国士舘大は3区の多喜端夕貴(4年)が11位で到着したが、4区スタート地点に戸沢奨(4年)の姿がない。映像では多喜端が次走者を探し、待合所に向かって名前をさけんでいるように見えた。急いで出てきた戸沢は区間最下位に沈み、チームは16位に。2区まで1位と最高のスタートを切っていただけに、総合18位と残念な結果に終わった。

 ハプニングはなぜ起こってしまったのか。ネット上では、運営側の責任を問う声が相次いだ。

 「運営スタッフのミスによるものなら、駒沢大と国士舘大にはロスした分のタイムを返してあげるべき。駅伝では一瞬の判断ミスが結果にものすごい影響を与えるのに」

 「目視確認していない本人に責任があるのはもちろんだが、そういうことも含めて管理するのが運営側の責務。すぐ検証しないといけない」

 「次の選手がスタンバイできていない場面、まだまだ来てない大学の選手をラインに立たせる場面も何度かあった。連携がうまくいってない」

 「中継点で、選手同士が接触しそうで見ていてヒヤヒヤする。とくに若い区間はダンゴ状態でくるのがわかっているはずなのに。改善しないと、大きな事故につながりかねない」

 レース前に集中しすぎたり、あるいは極度の緊張で、周囲の声が聞こえなくなる選手もいるだろう。自己責任、凡ミスといえばそれまでだが、そのために誘導するスタッフがいる。真剣勝負で起こるアクシデントは仕方ないが、今回は人為的に防げたミス。異例の事態が2度も続いた。選手が安心して、レースだけに集中できる箱根駅伝であってほしい。

◆箱根駅伝(19年1月2~3日)総合結果とタイム差
1 東海大 10:52:09
2 青山学院大 10:55:50 / 03:41
3 東洋大 10:58:03 / 05:54
4 駒沢大 11:01:05 / 08:56
5 帝京大 11:03:10 / 11:01
6 法政大 11:03:57 / 11:48
7 国学院大 11:05:32 / 13:23
8 順天堂大 11:08:35 / 16:26
9 拓大 11:08:35 / 17:01
10 中央学院大 11:09:23 / 17:01
【以上までシード権獲得】
11 中央大 11:10:39 / 18:30
12 早稲田大 11:10:39 / 18:30
13 日本体育大 11:12:17 / 20:08
14 日本大 11:13:25 / 21:16
15 東京国際大 11:14:42 / 22:33
16 神奈川大 11:15:51 / 23:42
17 明治大 11:16:42 / 24:33
18 国士舘大 11:16:56 / 24:47
19 大東文化大 11:19:48 / 27:39
20 城西大 11:19:57 / 27:48
OP 関東学生連合 11:21:51 / 29:42
21 山梨学院大 11:24:49 / 32:40
22 上武大 11:31:14 / 39:05

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]