怪我からの完全復活を目指す、元世界ランキング1位のアンディ・マレー(イギリス)。そのマレーが語った復活への思いをATP(男子プロテニス協会)が伝えている。マレーは2016年に9個のタイトルを獲得し、11月に悲願の世界ランキング1位に輝いた。…

怪我からの完全復活を目指す、元世界ランキング1位のアンディ・マレー(イギリス)。そのマレーが語った復活への思いをATP(男子プロテニス協会)が伝えている。

マレーは2016年に9個のタイトルを獲得し、11月に悲願の世界ランキング1位に輝いた。しかし2017年「ウィンブルドン」の後、右臀部の怪我によりしばらくツアーを離脱。その後2018年6月に復帰したものの、9月の「ATP250 深セン」準々決勝で敗退後、少し足首に問題があるとして10月の「ATP500 北京」を欠場。そのまま2018年シーズンは7勝5敗の成績で終了していた。

「ハッピーに試合ができるレベルまで身体の調子を戻すチャンスを、自分に与える必要があった。自分が納得できる形でコートに出ていきたい」と、マレーは復帰までに時間をかけた理由を話した。

また、「年齢を重ねるにつれて、そしてこの12ヵ月間、状況があっという間に変わることにびっくりしている」「最初に臀部に問題が起きた時は、僕は世界ランク1位だったのに、その12ヵ月後には、僕はもがいていた」と語る。

実際、2017年7月には1位だったランキングが、1年後の2018年7月には839位にまで落ちた。

「時間はあると思った。僕がなによりもしたいのは、ツアーに出続けることだ。僕は練習も試合も、ロッカールームも大好きなんだ。できるだけ長くプレーしたい。成し遂げたいことがまだある。それが僕にできるかどうかは、いずれわかるだろう」と、本来の強さと比べて信じられないほどランキングが落ちても、テニスを諦めない思いを語る。

世界ランキングも256位とまだまだ復帰途上のマレーは、2019年シーズンを「ATP250 ブリスベン」(オーストラリア・ブリスベン/12月31日~1月6日/ハードコート)でスタートする。1回戦は世界241位ジェームズ・ダックワース(オーストラリア)と対戦する予定だ。

オフシーズンには、ゆか体操のジムトレーニングも取り入れ、入念に新シーズンに向けた準備をしてきた。2018年にノバク・ジョコビッチ(セルビア)が完全復活を果たしたように、マレーの全開プレーが再び観られることを願うファンは多いだろう。“テニス界のBIG4”最後の一人が再び上位に戻ってくるか、注目の新シーズンがもうすぐ始まる。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP250 ブリスベン」大会前練習時のマレー

(Photo by Chris Hyde/Getty Images)