レブロン「特別な日にバスケットをプレーする機会」

日本時間の明日に行われるNBAクリスマスゲーム5試合の中で最も注目されるのは、レブロン・ジェームズが加わったレイカーズと、王者ウォリアーズの対決だ。レブロンは今年のオフにキャバリアーズからレイカーズに移籍したが、彼自身は今年で4年連続でクリスマスにウォリアーズと対戦することになる。

ウォリアーズのステフィン・カリーは、決勝レイアップを含む42得点を記録した12月23日のクリッパーズ戦後、クリスマスゲームへの抱負をこう語る。「今年を含めて4年間、彼のチームとクリスマスに対戦することになるのかな。良い雰囲気で、楽しい試合になるね。ベイエリアと、南カリフォルニアの関係が再燃する。楽しい試合になるさ」

ドレイモンド・グリーンは、「彼がレイカーズのユニフォームを着ていることなんて、どうだっていい」と言う。「次に対戦するチームに彼がいるということだけ。タフな試練になるだろうね。彼らは良いプレーをしている。クズ(カイル・クーズマ)は成長しているし、ロンゾ(ボール)も好調だ」

ケビン・デュラントも、直近4試合で3敗を喫したとはいえ、西カンファレンス4位につけているレイカーズの力を軽んじていない。「エネルギッシュなプレーをしているよね。最近は不調だけれど、それまでは連勝していて、良い流れも作っていた。もちろん、レブロンは攻守両面ですごい力を持った選手。強靭で、パス、得点の能力も高い。全員の可能性を開かせる選手だ」

「ブランドン・イングラム、カイル・クーズマ、それにジャベールは成長したと思うし、活躍していると思う。クーズマは、レブロンに次ぐ存在になれる。だから、勝つためには自分たちも身を粉にしてやらないといけない」

19勝14敗でクリスマスゲームを迎えるレイカーズは、負傷欠場していたブランドン・イングラムとラジョン・ロンドが復帰し、王者との今シーズン初対戦に間に合った。ただ、呼吸器系の感染症で先週入院していたジャベール・マギーが古巣との対戦に出場できるかは分かっていない。

レブロンは、新チームを構築中のレイカーズと、2連覇中の王者とではチームの力を比較し合う対象にならないと主張する。「彼らと対戦することで、自分たちの力を測ることはできない。彼らは4年間で3度も優勝したチーム。彼らと対戦することで、自分たちの力を測ることはできないよ」

「良い雰囲気の中で行われる試合になる。ウォリアーズが大好きなファンが多いだろうけれどね。自分たちは、今回の試合を特別な対戦とは思っていない。自分たちは、週ごと、月ごとにレベルアップを目指しているチームで、彼らは再び優勝する方法を模索しているチームなんだ。自分たちも優勝が当たり前という状態にはしたい」

それでもレブロンは、今年でキャリア13回目になるクリスマスゲームを、年に一度の特別な試合と位置づけている。「クリスマスは特別な日だ。クリスマスにバスケットボールをプレーする機会を与えてもらっている。僕にとっても13回目。もちろん、家族と時間を過ごしたいよ。でも、それ以外にやらないといけないことがあるとしたら、バスケットボールをプレーできるなんて最高じゃないか」

レブロンが言うように、単純にチーム力、ケミストリーの完成度だけで見れば、ウォリアーズとの差は歴然かもしれない。だが、彼らもレギュラーシーズン序盤戦はカリーら主力に負傷者を抱え、グリーンとケビン・デュラントが試合中に衝突するなど、決して盤石とは言えない。

2015年のクリスマスゲームから、キャブズとウォリアーズの試合は『NBAファイナル前哨戦』と言われた。現時点では、レイカーズとウォリアーズの一戦は、『カンファレンス・ファイナル前哨戦』ではないかもしれない。それでも、やはりレブロン対ウォリアーズには、刺激的な何かがある。世界中のNBAファンが注目する今年のクリスマスゲームも、必見だ。