8年ぶりの優勝を勝ち取り幕を閉じた関東大学対抗戦(対抗戦)。しかし、ここはゴールではない。全国大学選手権(大学選手権)へ向けたスタートでもある。大学選手権はここ4年準決勝進出、『年越し』も果たせていない。創部100周年というメモリアルイヤ…

 8年ぶりの優勝を勝ち取り幕を閉じた関東大学対抗戦(対抗戦)。しかし、ここはゴールではない。全国大学選手権(大学選手権)へ向けたスタートでもある。大学選手権はここ4年準決勝進出、『年越し』も果たせていない。創部100周年というメモリアルイヤーでの『荒ぶる』奪還へ向け、負けたら終わりのトーナメントが始まる。

 その大学選手権の初戦は宿敵・慶大との再戦となった。対抗戦での対戦はSO岸岡智樹(教3=大阪・東海大仰星)の意表を突いたDGで先制すると、その後も得意のモールなどから追加点を挙げて手堅い試合運びを展開。後半こそ慶大の反撃を受けたものの、最後はディフェンスで粘りを見せて21-14で何とか勝利を手にした。この試合でポイントとなったのは強みとしてきたディフェンス。起き上がりの早さを徹底し、フェーズを重ねられても崩れない強固なディフェンスラインを構築することができた。今回の早慶戦でもこの起き上がりの早さ、そしてブレイクダウンの攻防がカギを握るだろう。


前回対戦ではディフェンスで勝利を勝ち取った

 慶大は対抗戦を5勝2敗の3位で終え、大学選手権には対抗戦3位扱いで出場となった。先日行われた3回戦は京産大との対戦では、前半はフランカー川合秀和(4年)などのトライで21-5と点差を離したが、前半終了間際に京産大にトライを許すと、後半の立ち上がりにもPGとトライを許し、1点差まで詰め寄られる。しかし、その後京産大ペースとなったこの試合のターニングポイントが訪れた。後半19分、慶大ゴール前で京産大ボールのスクラム。このスクラムで慶大がターンオーバーし、そのままの流れで2トライを挙げて試合を決定づけた。早大が早明戦で自陣のスクラムターンオーバーからトライを挙げたように、慶大も流れを引き寄せれば得点を取り切る能力があるチームだ。それだけに、いかに試合の流れを引き寄せられるか、ということがこの試合のポイントだといえる。

 

京産大戦では先制トライを含めて18点を挙げたSO古田京主将(4年)

 早明戦の後、佐藤真吾主将(スポ4=東京・本郷)は「この先が大事」と、すでにその先を見据えていた。慶大が中5日で準々決勝を迎えるのに対し、早大は対抗戦から約3週間試合間隔が空き、万全の状態で大学選手権へと望めるのはアドバンテージとなるだろう。いよいよ始まる大学選手権。10年ぶりの『荒ぶる』まで、あと3つだ。

(記事 新開滉倫、写真 石塚ひなの、富田夏帆)

全国大学選手権準々決勝 試合一覧

【会場】東京・秩父宮ラグビー場

第1試合

早大 対 慶大

12時5分 キックオフ

第2試合

帝京大 対 流通経大

14時20分 キックオフ

【会場】大阪・キンチョウスタジアム

第1試合

東海大 対 明大

12時5分 キックオフ

第2試合

大東大 対 天理大

14時5分 キックオフ

 

COLLEGE ATHLETE TV   2018.12.22 10:06
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早大メンバー
背番号名前学部学年出身校
鶴川 達彦文構4神奈川・桐蔭学園中教校
宮里 侑樹スポ4沖縄・名護商工
小林 賢太スポ1東福岡
中山 匠教3東京・成城学園
下川 甲嗣スポ2福岡・修猷館
柴田 徹社3神奈川・桐蔭学園
幸重 天文構3大分舞鶴
丸尾 崇真文構2東京・早実
齋藤 直人スポ3神奈川・桐蔭学園
10岸岡 智樹教3大阪・東海大仰星
11佐々木 尚社4神奈川・桐蔭学園
12中野 将伍スポ3福岡・東筑
13桑山 淳生スポ3鹿児島実
14長田 智希スポ1大阪・東海大仰星
15河瀬 諒介スポ1大阪・東海大仰星
リザーブ
16千野 健斗人4東京・成蹊
17峨家 直也商4兵庫・報徳学園
18土田 彬洋スポ2茨城・茗渓学園
19松井 丈典スポ4愛知・旭野
20◎佐藤 真吾スポ4東京・本郷
21貝塚 陸スポ4東京・本郷
22船越 明義社4東京・早大学院
23梅津 友喜スポ3岩手・黒沢尻北
◎はゲームキャプテン、※監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)