イギリスBBCが2018年の「BBCスポーツ・パーソナリティー・オブ・ザ・イヤー」を発表。Lifetime Achievement Award(生涯功労賞)の部門でWTA(女子テニス協会)創設者である、テニス界の重鎮ビリー・ジーン・キング(…

イギリスBBCが2018年の「BBCスポーツ・パーソナリティー・オブ・ザ・イヤー」を発表。Lifetime Achievement Award(生涯功労賞)の部門でWTA(女子テニス協会)創設者である、テニス界の重鎮ビリー・ジーン・キング(アメリカ)が受賞した。

キングは11月に75歳の誕生日を迎えた。現役時代には世界ランキング1位になったほか、グランドスラムでは39個のタイトルを獲得。そして1983年に当時39歳7ヶ月23日でシングルス優勝を果たし、これは2018年現在も女子ツアー最年長優勝記録となっている。

テニス界における平等と多様性を追求した第一人者であるキング。1970年代にかけて広まった女性解放運動の最中に「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」として知られる男女でのエキシビジョンマッチで勝利したことでも知られている。

BBCによればキングはスピーチで「今回の受賞にあたり、みなさんに感謝いたします」と話し、「来年またウィンブルドンに行くつもりです。これで59年連続となるでしょう。私の第二の我が家のようなものです。私は11歳の時に初めてテニスをし、二度目にラケットを握った時には自分が世界一のプレーヤーになりウィンブルドンで勝ちたいと思っていました」と振り返った。

そして平等と多様性を追求したキングは「12歳の時、私はロサンゼルステニスクラブに在籍しながら、突然あることに気付きました。白い靴、白い服、白いボールでプレーする人はみんな白人だと。私は「他の人はどこ?」と自問しました。そのとき以来、私は残りの人生をかけて平等のために戦うことを心に誓いました」と語る。

続けて「13歳の時、私はアリシア・ギブソン(アメリカ)の素晴らしいプレーを見る機会に恵まれました。彼女は(1956年の全仏で)メジャータイトルを獲得した最初の黒人プレーヤーでしたが、私はそこで世界一のプレーヤーといったものは何たるかを初めて目にしたのです」と当時を思い返し語った。

最後は「私たちはみな先人をお手本にしていて、また私たちは生活や経験、ビジョンを未来に向けて分かち合っています。私たちはお互いそれぞれがインフルエンサーです。真のプラットフォームをもつアスリートたちへ、世の中に良い影響を与えるため私たちの力、声、行動を起こし続けましょう。本日は本当にありがとうございます」と締めくくった。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「BBCスポーツ・パーソナリティー・オブ・ザ・イヤー」でのキング

(Photo by Jeff Spicer/Getty Images)