この日2本塁打で10号に到達し、本塁打数が自身3年ぶりの2桁本塁打となった新井は「ちょっと恥ずかしいですが、まだまだ打てるように頑張りたいです」と笑顔を見せた。■逆方向への2発に「いいスイングができた」 12日の巨人戦で、広島の新井貴浩が4…

この日2本塁打で10号に到達し、本塁打数が自身3年ぶりの2桁本塁打となった新井は「ちょっと恥ずかしいですが、まだまだ打てるように頑張りたいです」と笑顔を見せた。

■逆方向への2発に「いいスイングができた」

 12日の巨人戦で、広島の新井貴浩が4安打5打点の活躍でお立ち台に立った。この日2本塁打で10号に到達し、本塁打数が自身3年ぶりの2桁本塁打となった新井は「ちょっと恥ずかしいですが、まだまだ打てるように頑張りたいです」と笑顔を見せた。

 1点を先行された2回の第1打席で、試合を振り出しに戻す一発を放つと、3回には勝ち越しのタイムリー。5回には試合を決定づける2ラン本塁打の後、打者一巡でこの回2度目の打席でもタイムリー二塁打と、三塁打が出ればサイクル安打の大活躍だった。

 本塁打はいずれもライトへの一発で、新井は「逆方向に飛んでくれたので、いいスイングができたのだと思う」と自己分析し、「勝手にというか、自然に。自分の形でしっかり打てたから飛んでいった」と満足そうだった。

■緒方監督の起用法も奏功

 7月に入り、7試合で5本塁打、16打点、打率は.593と驚異的な数字を誇る。日頃から下半身を使ったスイングを意識しているが、「今はしっかりと下半身で振り切れている感覚がある。逆方向に飛ぶということは、しっかり下半身で振れているということ」と、好調の要因を再確認した。

 今季はスタメンを外れる試合もあるが、緒方監督が「疲労など、いろいろな要因を考えて、休ませた方がベストと考えて起用している」と言う起用法が功を奏しているようだ。

 絶好調のチームは、オールスターまで残り1試合の時点で貯金20に達した。広島特有の蒸し暑い夏が目の前まで来ているが、「疲れているのはみんな同じ。毎試合、全力でやることに変わりはない」と、悲願のリーグ優勝へ、ひたむきに突き進む姿勢を見せた。

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo