ATSXレッドブル・クラッシュドアイス・ワールドチャンピオンシップ(レッドブル・クラッシュドアイス)の開幕戦が7日、8日に横浜市にある臨港パークで行われた。レッドブル・クラッシュドアイスは、アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスノーボードクロスの要素を取り入れた競技で、日本はもとよりアジア初上陸だった。7日はジュニア決勝が行われ、8日には男子がベスト64から、女子がベスト8からスタートし、男女決勝までクールでアツい戦いが繰り広げられた。

臨港パークに特設されたコースは、全長350メートル、最大斜度42度、高低差約22メートルで、ジャンプ台にヘアピンカーブなどがあり起伏に富む。ビル7〜8階に相当するスタート地点から始まるレースは、のっけから迫力満点。ジャンプあり、クラッシュあり、転倒ありで、およそ40秒のレース中にエキサイティングな要素がたっぷりと含まれている。大会アンバサダーでありスポーツブルのライブ配信に特別出演した武井壮氏は、ライブ配信中に「僕もいつか勝負したい」と話すほど熱の入れようだった。

高速で突っ込んでくるヘアピンカーブ周辺で見ているとエッジで削られた氷しぶきが飛んでくる。さらに、海外のレースでよく聞かれるホーンの音を耳にすると、港町にいることを一瞬忘れ、海外にトリップしている気分に浸る。コース周辺には多くのファンが集まり、大声を上げて楽しむ人や壁をバンバン叩き、それぞれが思い思いに日本初上陸のイベントを楽しんでいた。

8日の気温は19時時点で10度。周辺が海の臨港パークでは体感温度がさらに厳しかったが、その寒さを感じさせないほど会場は熱気に包まれていた。コース周辺には、フードコートが設置された他、大会限定グッズショップも販売され充実したサイドアクトで大会を盛り上げた。家族連れの姿も見られるほど誰でも楽しめる。大会アンバサダーでありスポーツブルのライブ配信に特別出演した武井壮氏も、「もっと見たい」と興奮気味だった。

日本人選手も自国開催の盛り上げに一役買った。8日のベスト64には、日本人では男子がインラインスケート・ハーフパイプ種目の現役世界王者である安床武士選手、現役大学生の山内斗真選手が進み、女子のベスト8には昨季総合10位の山本純子選手と現役女子高生の吉田安里沙選手が駒を進めた。男子はいずれもベスト64で敗れたが、女子では山本選手がベスト4に進み(最終的には6位)、日本開催を盛り上げた。

日本初であり、アジアでも初開催だった今大会は大盛況のうちに幕を閉じた。女子で優勝したアマンダ・トルンゾ選手は、「試合後にメディアに囲まれ、ファンからはサインを求められ、写真撮影を頼まれたのは記憶にありません。他の場所と全く比べられないくらい日本のファンは素晴らしかったです」と喜んだ。男子優勝のキャメロン・ナーズ選手も「日本のファンがすごく嬉しそうで非常に興奮している姿を見ることができてフレッシュな経験ができました」と悦に入り、外国のトップ選手も日本開催に満足していた。さらに、山本選手曰く、多くの選手が8日の朝にコースを見て「アイスコンディションがパーフェクト」と運営側を絶賛していたそうだ。

 

レッドブル・クラッシュドアイスは、大会ディレクターのクリス・パピヨン氏が「ニッチ」と言うように、日本はもちろん世界でもまだまだ知名度は低い。今回出場した日本人選手4人にこのエキサイティングなスポーツの楽しみ方を聞いてみた。

山本選手「40秒のレースを一瞬たりとも見逃せないところです。まずは動画などで接点を持ち、生で試合を見て欲しいです。」

安床選手「選手のパーソナル情報を事前に知っていただき、好きな選手を見つけて応援するとより楽しめると思います」

山内選手「スピード感を感じてもらえるワクワクさや興奮を伝えることが一番大事。そして、クラッシュド・アイスと言われているように、クラッシュするところで歓声が上がりますので、その辺りを楽しんでほしいです。」

吉田選手「私みたいな女子高生でも大会に出られることを、同じ高校生に知ってほしいです。」

 

レッドブル・クラッシュドアイスは、この後、フィンランドとアメリカを転戦して今季のチャンピオンが決定する。クールでアツい氷上バトルは、今季はまだ幕を開けたばかり。今冬は、究極の氷のコースを滑り降り、その技術を駆使しながらスピードを競うレッドブル・クラッシュドアイスに注目してみてはいかがだろうか。