*写真は石川佳純(木下アビエル神奈川)/©T.LEAGUE<Tプレミアリーグ2018/19シーズン 12月9日(日)武田テバオーシャンアリーナ>12月9日、ノジマTリーグの試合が名古屋・武田テバオーシャンアリーナで実施され、トップおとめピン…

*写真は石川佳純(木下アビエル神奈川)/©T.LEAGUE

<Tプレミアリーグ2018/19シーズン 12月9日(日)武田テバオーシャンアリーナ>

12月9日、ノジマTリーグの試合が名古屋・武田テバオーシャンアリーナで実施され、トップおとめピンポンズ名古屋(以下、名古屋)と木下アビエル神奈川(以下、KA神奈川)が対戦した。1,303人の観客が見守る中で行われたこの試合は、ラストのビクトリーマッチにもつれる大接戦になり、最下位の名古屋が首位を走るKA神奈川を追い詰めたが、一歩及ばず。KA神奈川が首位をキープした。

名古屋 VS KA神奈川 各マッチの解説

1番:チョンジヒ/鄭怡静 2-0 杜凱琹/浜本由惟

大事なダブルスに起用されたのは、チョンジヒ/鄭怡静(名古屋)と杜凱琹/浜本由惟(KA神奈川)のペア。チョンジヒの的確なコース取りが神奈川ペアを封じ込め、第1ゲームは名古屋ペアが取得した。第2ゲームもチョンがフォア前へのレシーブを巧みに使い、相手の先手を封じ続ける。勝負どころでは攻撃的なレシーブで的を絞らせず、名古屋がストレートでダブルスを制した。

チョン/鄭のペアは昨日に引き続き勝利をあげたことになる。これまでダブルスで勝てずに苦しんでいた名古屋に希望の光がさした。

2番:安藤みなみ 1-3 石川佳純

2番シングルスは、名古屋・安藤みなみとKA神奈川・石川佳純の試合に。学生女王の安藤が石川にどこまで食らいつくことができるか、注目が集まった。

第1ゲーム、安藤の得意技であるフォアスマッシュが火を吹く。さらに安藤のバックハンドに貼られた異質ラバーも石川を苦しめ、11-7で安藤が先制した。

第2ゲームからは一転して石川ペースに。徹底してロングサーブを使うことで、石川の3球目攻撃が決まり始める。この戦術に安藤は攻略の糸口を見いだせず、石川が3ゲーム連取で勝ち星をつかんだ。

3番:鄭怡静 3-1 杜凱琹

マッチカウント1-1で迎えた3番シングルスには、両チームともにダブルスに出場した選手が再出場。名古屋の鄭とKA神奈川の杜は、ともに世界トップクラスの選手であるため、力強いラリーが多く見られる好ゲームになった。

第1ゲームから一進一退の攻防になったが、パワーのあるフォアハンドを上手く使った鄭が11-8で先制。回り込んでストレートのコースへ放つフォアドライブが光った。

第2ゲームも鄭ペースで9-4まで離すが、杜が6連続ポイントで追いつく。しかし鄭が得意のフォアハンドを見せるなど、強みを活かしながら12-10で振り切った。

なんとか杜も1ゲーム返したが、反撃もここまで。第4ゲームは、鄭がミドル(体の中心付近であるため一般的に打球が難しいコース)を上手く使い、勝利を決めた。この勝利で名古屋は、首位・神奈川に対する待望の白星に王手をかけた。

4番:ソヒョウォン 2-3 袁雪嬌

4番シングルスは、名古屋がカットマンのソヒョウォン、KA神奈川が袁雪嬌という対戦カードになった。前回の対戦では袁がワンサイドゲームに近い形で勝利しており、ソがどのような対策を見せるのか、注目が集まった。

第1ゲームからソの徹底的な対策が功を奏す。前回の対戦ではカットで勝機を見いだせなかったため、序盤から積極的な攻撃を仕掛けた。ソがこの展開で得点を積み重ねたが、袁も少しずつ対応を見せると、デュースにもつれ込む。ソの強打を上手く防いだ袁が14-12で第1ゲームを奪った。

1ゲーム目でリズムを掴んだ袁がその後も安定した試合運びを見せ、連取。このまま袁が逃げ切るかと思われたが、ゲームカウント0-2のスコア6-6の場面で、ソが流れを変えるスーパーラリーを見せた。カットにカウンターにスマッシュにと、多彩なプレーで得点したソがそのまま5点連取で1ゲームを返すことに成功した。

ソの反撃に対し、袁にも焦りが見え始める。第4ゲームもソが有利に試合を進め、ついにフルゲームに持ち込んだ。

勝負の第5ゲーム、一進一退の攻防が続いたが10-9と袁がリード。サーブを握ったソであったが、ここでまさかのサーブミスをしてしまい、大接戦は衝撃的な展開で幕を閉じた。KA神奈川はなんとかラスト勝負に持ち込むことに成功した。

5番:チョンジヒ 0-1 袁雪嬌

ラストのビクトリーマッチ(1ゲームマッチ)に選ばれたのは、名古屋・チョンジヒとKA神奈川・袁。KA神奈川の袁はフルゲームの後に連続で試合をすることになったが、これが吉と出るか凶と出るか、運命のビクトリーマッチが始まった。

序盤で流れを作ったのは袁。6-3とリードを広げたところで、チョンがたまらずタイムアウトを取得した。チョンのタイムアウトも虚しく、袁がリードを守りきって勝利。KA神奈川が2大エース・石川と袁の活躍で、苦しみながらも勝利を決めた。

この試合をダイジェスト動画で振り返る

名古屋 2-3 KA神奈川

◯チョンジヒ/鄭怡静 2-0 杜凱琹/浜本由惟
11-8/11-8

安藤みなみ 1-3 ◯石川佳純
11-7/6-11/9-11/7-11

◯鄭怡静 3-1 杜凱琹
11-8/12-10/2-11/11-8

ソヒョウォン 2-3 ◯袁雪嬌
12-14/8-11/11-6/11-9/9-11

チョンジヒ 0-1 ◯袁雪嬌
6-11

文:ラリーズ編集部