フリースタイル・モトクロス界で話題の耐えない東野貴行が、ニュージーランドのオークランドで有名なスカイタワーの高さ192メートル部分をモンスターエナジー・ヤマハのマシンで重力に逆らうかのように世界で初めて周回走行するという離れ業をやってのけた。

日本が誇るライダー・東野は、先日開催されたモンスターエナジーS-Xオープン・オークランドに先んじて現地入りしている。東野は25,000人を超えるファンを飲み込むマウント・スマート・スタジアムでフリースタイル・モトクロスの超絶技を披露し、真剣勝負に臨んだ。

東野は、スカイタワーの周囲に張り出したわずか2フィートの幅しかない狭いプラットフォーム上を周回する難しい単独走行に挑んだ。地上からの高さと幅の狭さの恐怖が東野に襲い掛かった。

「初めて走り出して半分の地点に差し掛かった時、泣きたくなってもう走行を止めて飛び降りたくなった。頭がクラクラするような光景が眼前に広がって、『もう見てられない』と思いながら進んだよ。時々足元に目を落とすと夢のようで、現実離れしていたよ」と、東野は叫んだ。

「風に煽られた時は気が狂いそうだったよ。バイクがバランスを失って、ロープもピンと張っていた。周りから見れば簡単なように思えるだろうけど、実際はすごく難しくて結構怖かったよ。」

東野は7歳の時にバイクに乗り始め、18歳の時フリースタイルライダーとしてプロの道を歩み始めた。それ以来、X Gamesで初めて金メダルを獲得した日本人のモトクロスライダーとしてその名を刻むなど、数々の歴史を作り上げてきた。