関東大学リーグ戦(リーグ戦)の最終節が行われ、法大と対戦した。大学サッカーの聖地・西が丘で、連盟所属の全24大学の部員たちが見つめる中行われた今年度のリーグ戦の『大トリ』に、早大は4年生の選手だけで挑んだ。しかし、立ち上がりに1点を失うと…

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)の最終節が行われ、法大と対戦した。大学サッカーの聖地・西が丘で、連盟所属の全24大学の部員たちが見つめる中行われた今年度のリーグ戦の『大トリ』に、早大は4年生の選手だけで挑んだ。しかし、立ち上がりに1点を失うと、防戦一方の展開に。後半は布陣変更や選手交代を行って持ち直したが、一歩及ばず1-2で敗戦。リーグ戦を勝利で締めくくることはできなかった。

 前節の順大戦は3年生以下で戦い、勝利を収めた早大。今節、外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)は、大胆にも4年生の17選手全員をメンバー入りさせた。「彼らに1試合を預けてしかるべきだと思った。最終戦に臨むにあたってベストの選択」。GK根木秀彰(人4=東京・攻玉社)は公式戦初出場初先発。MF春日崇暢(商4=宮城・東北学院)とMF平岡拓巳(スポ4=熊本・大津)は初のベンチ入りとなった。また、前日に広島でJ1リーグに出場したMF相馬勇紀(スポ4=三菱養和SCユース)と、負傷により戦線離脱中のFW蓮川雄大(スポ4=FC東京U18)も控え選手としてベンチに座った。
 早大は優勝決定後から立ち上げたいわば『急造チーム』。経験値や連携面では相手に優位があるぶん、「走り勝つことをイメージしていた」(MF高岡大翼副将、社4=広島皆実)。しかし開始5分だった。右サイドを割られて許したクロスには無難に対応したが、逆サイドで回収したMF紺野和也にゴール前へ鋭いボールを蹴り込まれる。結果的に左右に大きく振られた早大守備陣は混乱。FW平山駿に飛び込まれると、ボールはカバーリングに戻った高岡の体に当たり、不運なオウンゴールとなった。13分にMF榎本大輝(社4=東京・早実)がミドルシュートを放って反撃への意欲は見せたが、法大はリードを得たことでリスクを犯さずにボールを保持し、主導権を握り続ける。相手の幅を使ったボール回しによって早大の前線からのプレスはいなされ、両サイドハーフも守備に追われると、最前線で体を張るFW直江健太郎(商4=東京・早実)も孤立。重心はずるずると下がり、法大のハーフコートゲームとなる時間帯もあった。それでも、ゴール前ではセンターバックに入ったMF石神佑基(スポ4)、DF冨田康平(スポ4)の市浦和高出身コンビを中心に粘り強く守り、37分、43分には根木が好セーブ。44分のピンチはDF小笠原学(社4=青森山田)の好カバーでしのいだ。すると、前半終了間際に左サイドのMF秋葉遼太(文4=東京・駒場)の仕掛けを起点として好機が生まれる。MF飯原健斗(文4=東京・国学院久我山)のスルーパスにFW岡田優希主将(スポ4=川崎フロンターレU18)が抜け出し、ゴール前に侵入。しかし、DF高木友也の鋭い戻りに阻まれ、シュートは打てなかった。


苦しい状況下でも、根木をはじめ選手たちが互いを鼓舞し合う姿が目立った

 どうにか最小失点で試合を折り返した早大は、GK小島亨介(スポ4=名古屋グランパスU18)とMF山本隼平(スポ4=新潟・北越)を投入し、布陣と選手の並びも大きく変更。すると49分に山本の浮き球パスから直江に決定機が訪れるなど、前半とは打って変わって、ゴールに迫るシーンも生まれ始めた。しかし、59分にCKを献上すると、FWディサロ燦シルヴァーノに強烈なヘディングシュートを叩き込まれ、点差は2点に。失点直後、早大は石神を右サイドハーフに移すなど、再び選手のポジションを入れ替え、前へのチャレンジの意識を強めたが、逆にサイド突破を簡単に許すシーンが続いてしまう。それでも、相手のシュート精度にも助けられながら2点差を保って試合を進めると、74分にビッグチャンスが転がり込んでくる。相手のミスから高い位置でボールを奪い、直江がドリブルで運ぶと、ボックス内にフリーで走り込んできた石神にラストパス。相手GKとの一対一を制して1点差に詰め寄った。ゴールで生まれた勢いに乗じる早大は、84分のセットプレーで、DF井上純平(商4=東京・早実)の落としから石神に好機も押し込めず。89分にはテンポよくボールがつながり、ボックス内の飯原に決定機が訪れたが、シュートは相手DFのブロックに阻まれてしまった。3分間の追加タイムは法大にうまく時間を使われ、そのままタイムアップ。反撃は届かなかった。


一対一の好機を仕留め、追撃弾を決めた石神

 試合後、4年生の選手たちは敗戦という結果に対し、「悔しい」、「物足りない」と口を揃えた。他を圧倒して優勝し、この1週間の練習試合や紅白戦を経てつかみ取った、真剣勝負の場で四年間の集大成を示す機会。しかし、結果を残すことはかなわなかった。それでも、チームコンセプト通り『ドライブ』する姿勢と、戦う姿勢は最後まで示し、試合後には3年生以下の部員が集うスタンドからは「ナイスゲーム」。チームの一体感を改めて感じるシーンでもあった。早大にとっては歴代最多となる46の勝ち点を積み重ね、優勝という最高の結果をつかみ取ったリーグ戦も完結。今季の公式戦も、残すは全日本大学選手権のみとなった。リーグ戦でそうしてきたように、一戦必勝の姿勢を貫き、不完全燃焼に終わった総理大臣杯全日本大学トーナメントの無念を晴らせるか。全国大会の借りは全国大会で――。目指すは40年ぶりの『二冠』達成だ。


最後のリーグ戦に臨んだ4年生の部員たち19人


★4選手が個人タイトルを受賞!MVPは小島が獲得


個人表彰を受けた4選手。左から相馬、小島、岡田、大桃

 法大戦終了後に閉会式が行われ、表彰が行われた。リーグ戦の最優秀選手賞は、優勝が決定した第20節までの全試合でフル出場し、数々のビッグセーブでチームを勝利に導いてきた小島が受賞。また、小島は8月から9月にかけてU21日本代表の一員として参加したアジア競技大会での活躍が認められ、特別賞も受賞している。
 15得点を記録した岡田は、FW村田航一(明大)とU21日本代表FW旗手怜央(順大)に3得点差をつけ、1部リーグ得点王に輝いた。早大の選手が受賞するのは、FW渡邉千真(平21スポ卒=現ガンバ大阪)以来11季ぶり。相馬も11アシストを記録し、2位に3アシストの差をつけ1部リーグアシスト王に。リーグ戦が現在の12チーム制になった2005年以降では、早大の選手として初の快挙となった。また、ベストイレブンには小島、岡田、相馬に加え、今季のディフェンスリーダーを務め、出場時間チーム最長のDF大桃海斗(スポ3=新潟・帝京長岡)も選出された。

(記事 守屋郁宏、写真 守屋郁宏、吉田優、菅沼恒輝、堤春嘉)


JR東日本カップ2018 第92回関東大学リーグ戦 第22節
早大0-1
1-1
法大
【得点】
(早大)74’石神 佑基
(法大)05’オウンゴール、59’ディサロ 燦 シルヴァーノ
早大メンバー
ポジション背番号名前学部学年前所属(加入内定)
GK47根木 秀彰人4東京・攻玉社
→HT小島 亨介スポ4名古屋グランパスU18
(大分トリニータ内定)
DF27井上 純平商4東京・早実
DF29石神 佑基スポ4埼玉・市浦和
DF冨田 康平スポ4埼玉・市浦和
(京都サンガF.C.内定)
DF12小笠原 学社4青森山田
MF13高岡 大翼社4広島皆実
MF41榎本 大輝社4東京・早実
→HT39山本 隼平スポ4新潟・北越
MF24飯原 健斗文4東京・国学院久我山
MF◎10岡田 優希スポ4川崎フロンターレU18
(FC町田ゼルビア内定)
MF35秋葉 遼太文4東京・駒場
→87分46平岡 拓巳スポ4熊本・大津
FW15直江 健太郎商4東京・早実
リザーブ:MF11相馬勇紀(スポ4)、MF45春日崇暢(商4)、FW44蓮川雄大(スポ4)
◎=ゲームキャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
JR東日本カップ2018 第92回関東大学リーグ戦 1部順位表
順位大学名勝点試合数得点失点得失差
★早大4622144937+12
★筑波大3822113825+13
★法大3622103425+9
★駒大3522103733+4
★明大32223725+12
★順大32223625+11
★東洋大30222927+2
流通経大3022103444-10
専大29223342-9
10桐蔭横浜大2322113238-6
11東京国際大1822122546-21
12国士舘大1622142845-17
※全試合終了
※★は第67回全日本大学選手権(インカレ)出場権獲得チーム。第42回総理大臣杯全日本大学トーナメント優勝の明大と、今リーグ戦1~6位のチームが関東地区からインカレに出場する。明大が6位以上の場合は7位のチームがインカレ出場権を獲得
※11、12位のチームは2部リーグに自動降格
※早大は3年ぶり27回目の優勝
※東京国際大、国士舘大は降格が決定

コメント

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――今節も大胆な変化を選択されましたが

2週間前に優勝が決まった時から、順天戦は3年以下で、最後は4年でやろうという話は学生たちに伝えていました。ただ、しっかりしたプロセスや手応えがあって初めて成立がするということも言っていて、そういう意味では、(先週の)3年生以下に関してはすごくいい1週間を過ごして臨めたというのがあったんですけど、その一方で4年に関しては、2週間のうちに半信半疑になるシーンがだいぶあって、やめようかなという話もしていました。でも、明治とのトレーニングマッチで良い試合ができて、紅白戦で3年生以下に勝ってというのがあったので、思い切ってメンバーも全部4年、18人登録できる中で、4年生だけの17人で、ケガとか選手の状態も考えると実質14人くらいでやるという形にしました。今年1年、4年生がこれだけいろんな変化を集団として受け入れて、かつ自分たちで修正や調整をしてチームをけん引してきたというのを見てきて、そういう彼らに1試合を預けてみてもいいのかなという思いが優勝した時に生まれてきていました。彼らでしかできない形がたぶんあると思ったし、早稲田史上最高の勝ち点を積み重ねることができたので、彼らに預けてしかるべきかなと思ったし。とはいえサッカーなので、そんなに簡単ではないということもわかっていましたけど、そういう意味では自信を持って、最終戦に臨むにあたってベストの選択だと思って送り出せたというふうには思っています。

――試合としてはかなり難しい試合になったと思いますが

そうですね。失点が早かったというのもあって、特に前半は受けに回ってしまいました。自分たちの展開に持っていけるようにということは相当意識していたんですけど、やられ方が淡白だったし、あれでゲームプランやゲームの状況が崩れてしまったなと思います。ベースのところで個々は必死になって一生懸命やってくれてはいたんですけど、試合である以上は勝利を目指さないといけないので、後半に小島と寮長を入れました。攻撃の形、ゴールの予感は生まれてきていたと思います。最小失点の0-1のままいけば、実際に1点返せたように、ああいう展開は生まれるかなと思っていたので、あの(2失点目の)セットプレーは少し残念でしたけどね。最後にもう1つくらいチャンスもあったんですけど……結果として受け止めなければならない部分は多かったかなと思います。

――ハーフタイムを境に激しさも戻ってきたような印象でした。どんなゲキを飛ばされたのですか

「今日は4年でやってるけど、記念試合でも思い出づくりでもなくて、試合なんだよ」と。「試合は勝ちに行くという姿勢があってこそのものだから、耐え忍んでいる姿は誰も見たくないし、それで3年生以下に何かを伝えられるのか」という話はしました。勝つための空気をもう一度つくって、まずはグラウンドの中でそれを表現しようということで、配置や人のやりくりも含めていろいろ変えました。

――今日の試合で4年生が示したことは

たとえば石神がセンターバックをやっていたところから右サイドに出ていってゴールを決めましたけど、経験値や組み合わせでなにかしら難しい部分がある中でもやってやろうというような意志ですかね。できないというもどかしさを受け止めながらプレーするところには、言い方は間違っているかもしれないですけど、痛々しさもあったと思います。でも、僕はそういうものが大事で、今回で言えば法政さんというリスペクトすべき相手に対して通用しない部分があって、こういう動員がある環境のピッチの中で、現実を目の当たりにしてもがき苦しむというのは、サッカーを通じて厳しさを経験して、それが綺麗な話として終わらないということが大きな財産で、そういう場を踏めたというのは4年生にとっても意味があったと思います。

――今後インカレが控えますが、そこに向けてどういった意味を持つ試合だったと考えますか

僕はこの前の3年生以下でやった試合とセットだと思っていて、お互いに、4年生たちがこの間の試合をどう見たのか、あるいは3年生以下がこの試合をどう見たのかという部分から見える振れ幅はすごくあると思っています。今日は表彰式もありましたけど、優勝を目指してやってきた中で、ここからもう一つ変わっていきたいとか、さらに何かを生み出していきたいという思いを抱いたメンバーは結構いたんじゃないかなと思っています。自分たちが勝ち得たものは優勝だけではなくて、インカレの関東第1代表というポジションを得たという事実があって、その中で最大4試合やれるというのはそれぞれにとってモチベーションになっていると思うので、そこに向けて2試合合わせて意味があったと思います。1回優勝チームを壊すことができたので、インカレに向かってどういうチームでやっていくのかを提案しやすい状況にはなったと思うし、この2試合で見えたものをひとつの評価としてまたみんなと向き合いたいと思います。

FW岡田優希主将(スポ4=川崎フロンターレU18)

――今日の試合に特別な思い入れはありましたか

今日の試合を迎えるにあたって、2週間、自分たちが1年生の時からどうやってここまできたのかを振り返って、頭に浮かぶものはありましたね。4年間順風満帆に過ごした選手は誰一人いなくて、下級生の間は上級生にいろんなことを言われたこともありましたが、今、自分たちが上級生となってあのように言われたことはありがたかったなとか、そういった4年間のことが頭に浮かんできますね。

――4年生のみで臨んだ今日の試合を振り返って

もちろん3年生以下とも練習を通してコミュニケーションはとっているのですが、やはり4年生とは4年間一緒にサッカーをやってきているので特徴も分かっていますし、考えていることもわかるチームメイトなので、その意味ではやりやすかったというよりも、お互いにイメージをつかんでいる中でプレーができたのかなと思います。ただその上でやはり前提として力が足りないということは改めて感じました。

――試合における攻撃の狙いは

法政大の最終ラインはかなりマークを人につけてくることが多くて、最終ラインの裏にスペースが空くということはスカウティングで分析していたので、そのスペースにランニングしていくところを第一の攻撃にしようという意識で試合に臨みました。それ以降は相手がマンツーマンでついてくるのでどんどん前に飛び出して、チームのスローガンであるドライブを体現して攻めて行くことをコンセプトにしました。

――攻撃の場面はなかなかつくれませんでした

一番に取りたかったポイントを取る前に自分たちが受けに回ってしまって守備の姿勢になったことで、サイドハーフが結構引っ張られてしまい前に出ることができなくなってしまって、カウンターをする機会すら相手に奪われたという感じでした。それが前に出て攻撃することができなかった一番の原因だと思います。

――1−2という結果について

4年生だけで臨むということをやっているのは他のチームではないと思うのですが、だからこそ今日は、内容はもちろんですけど結果として4年生で勝てるということを一番に示さなくてはいけない試合でした。その中で負けたというのは何よりも本当に悔しいですね。今日ほど結果を求められる試合はなかったと思います。結果を出せなかったのがいまの4年生の力ですし、まだまだ足りなかった部分だと思います。

――優勝という結果で終えたリーグ戦を振り返って

このリーグを戦うとどうなるのだろうという不安とか恐怖から始まったリーグ戦でした。その中で目の前の一試合一試合にチーム全員で全力で戦いに行くことで、気づいたら優勝していたというのが正直なところですね。もちろん僕自身はシーズン始まる前にタイトル奪還という目標をチームとして掲げて、優勝するキャプテンになると思ってここまでやってきたのですけど、いまだに実感がないというか、本当に一歩一歩進んできたら優勝していたというそんなシーズンでした。優勝したとはいえ、教訓としては1−6(第12節明大戦、第18節東洋大戦)で負けたり、5節目で駒澤大に負けたり、そこで一歩踏ん張れなかったら落ちて行く試合というのが何個もありました。明治大の後の横浜桐蔭大とか、駒澤大の後の東京国際大とか、そこで連敗をせずに、いい形ではなかったですけど引き分けにできたり、後期でも駒澤大(16節)で後半の30分に失点して僕がロスタイムに得点しましたけど、そこで負けなかったというのが大きかったなと思います。でも、やはり1−6という衝撃的な、屈辱的な試合だったり、何回も何回もつまずきましたけど、その度に僕自身はチームに「前に進もう」という声をかけていました。自分たちが望んだような状況にならないことなんて腐るほどありましたけど、現状に満足することなく前に進み続けた結果、優勝をつかむことができました。本当にどんな時でも前に進むということがリーグ戦を通して学んだ一番の教訓だったなと思います。

――個人としては得点王に輝きました

1、2年生のころリーグ戦に少しだけ出場していて、このリーグ戦でどうやったら得点を取れるのだろうかというところから始まっているんですが、その時から4年生の時に得点王になってやるという覚悟を持ってやってきたので、掲げた目標を達成できたというのは本当によかったなと思います。

MF高岡大翼副将(社4=広島皆実)

――前節の順大戦では1年生から3年生までの選手でメンバーを組んで試合をされていましたが、ピッチの外で見ていてどのように感じましたか

率直にたくましいなって思いました。来年に向けてのチャレンジということで、1回優勝という結果が出た中で自分たちのチームとしてのチャレンジだったのでそこに対しては自分たちも本当に応援する気持ちで見ていましたし、実際に前半から相手を圧倒するぐらいたくましい姿があったので、来年に向けて良い準備ができているのかなと思いました。

――今日は先週と変わってスタメン、ベンチともに4年生だけで臨んだ試合でした

先週から「練習試合と紅白戦の結果が良ければ、最終節は4年生でいく」と監督に言われていて、そこに向けて4年生は良い準備をして最終的にはそこで良い結果が出たので出場を勝ち取ることができました。

――今日の試合を振り返って、どうでしたか

率直に悔しいですし、やっぱり先週3年生があれだけ頑張った中で4年生だけで臨んだこの試合で相馬(MF相馬勇紀、スポ4=三菱養和SCユース)だったり小島(GK小島亨介、スポ4=名古屋グランパスU18)が最初から出ないというのはありましたけど、本当に今まで支えてきた4年生がピッチに出て勝ちたかったので結果が取れなかったことがすごく悔しかったですね。

――守備としてはどのようなイメージを持って試合に入りましたか

相手に対してあんまり引くのではなくて、自分たちが走ってボールを取りに行ったり、走り勝つということをイメージはしてたんですけど、なかなか前半の部分で勢いを持てずに相手に押し込まれることが多かったので、そこはすごく反省点かなというふうに思います。

――早い時間に失点がありましたが、その後どのように立て直そうという話になりましたか

最初の失点はもったいなくはあったんですけど、自分たちがどんな状況になっても、やっぱり今までやってきたこと、試合前から走り勝つということは言っていたので、そこに対してもう一回前に行こうということだったり、後半のロッカールームでもう引かない、後ろに引くんじゃなくて全部ボールを前に取りに行くよという話をしていて、実際後半は立ち上がりからうちの良い流れが出来たという部分もあったのでそこで1つは修正できたかなと思います。

――今シーズンを通して、リーグ戦はいかがでしたか

本当に長い道のりだったなっていうのは感じましたけど、最後に優勝できたっていうことは満足しています。色んな試合があって実際に1−6で負けた試合が2回あって大敗したりなかなか厳しい状態に陥ったこともありましたけど、そこで自分たちが連敗しないだったり目標に対してチーム全体でやってきた結果優勝をつかみ取れたので、そこはしっかり喜びたいというか、みんなで喜びたいと思います(笑)。

――今後のインカレに向けて、意気込みを聞かせてください

総理大臣杯で悔しい思いをして、初戦で鹿屋体育大学に負けたっていうのがあって、その悔しさっていうのはみんなも持っているし、インカレは関東王者として臨める大会なので、そこで日本一を取りたいというのはみんな思っていることだし、今はそれを最大の目標として、4年生は力を出し切りたいと思います。

MF石神佑基(スポ4=埼玉・市浦和)

――前節は3年生以下で臨んだ試合でしたが、そこから得た刺激などはありましたか

用事があって試合を見ることはできなかったんですけど、話を聞く限り本当に素晴らしい試合内容だったということで、やはり4年生の力が大きいという風に言ってもらっていますが、試合で活躍しているのは3年生以下が多いというのがあるんだなと強く思いました。

――それを踏まえて、きょうは逆に4年生だけで臨むことになりましたが、思うところはありましたか

この場でワセダを代表して4年生が出るところは本当に責任がとても重いことだと思うので、その中でも監督がそういう機会をつくってくれたことに感謝の気持ちがありました。加えて、出るからにはもちろん結果を求められていますし、3年生以下、他大学が見ている前でどういう姿勢を見せられるかが問われていたので、そこは全員が意識して試合に取り組めました。

――キックオフ時はセンターバックで、いつもとは異なるポジションでしたが、意識していたことは

2週間前からセンターバックをやっていて、とにかくフィールドプレーヤーで一番後ろのポジションなので、チームを鼓舞することや、どう動かすかを常に意識していました。プレーどうこうより、自分が一番声を出すとかそういうところですね。

――途中からサイドハーフにポジションを移し、全く違う役割、景色になったとおもいますが

元々サイドハーフなので違和感は全くなくプレーできました。また得点もできたのでそこは良かったですけど、やはりセンターバックとしてもサイドハーフとしても、勝ち切ることができなかったことに関して物足りなさがあります。

――総理大臣杯でもそうだったように、出番を得た時に勝負強く結果を残している印象がありますが

毎日が本当にチーム内での勝負なので、結果を出したからといってこれからも使ってもらえるとは限らないところは分かっているので、残り短い大学サッカーでも毎日を大切にして、自分の特徴をどんどん出す、チームの勝利に貢献するところを常に意識してやっていきたいです。