今季創部100周年を迎えた早大ラグビー蹴球部。その創部100周年記念式典が東京ドームホテルにて行われた。参加者はOB・OGをはじめとして1000名を超え、盛大に式典は行われた。また、会場の入り口には過去に早大が獲得した大学選手権の優勝トロ…

 今季創部100周年を迎えた早大ラグビー蹴球部。その創部100周年記念式典が東京ドームホテルにて行われた。参加者はOB・OGをはじめとして1000名を超え、盛大に式典は行われた。また、会場の入り口には過去に早大が獲得した大学選手権の優勝トロフィーや日本選手権のトロフィーも展示され、早大のこれまでの歴史を感じさせられた。さらに、入り口脇には過去の名場面の写真が展示されており、こちらも歴史の積み重ねがひしひしと感じられる展示になっていた。

 式典は校歌斉唱で幕を開けた。そして、大東和美OB会長(昭46教卒)、田中愛治総長(昭50政経卒)がそれぞれ壇上で挨拶。田中総長は自分自身の浪人時代のエピソードを交えながら、時にはマイクを離れて身振り手振りを加えながら熱のこもった挨拶を披露した。その後、来賓挨拶として日本ラグビーフットボール協会の岡村正会長、早稲田大学稲門体育会の河野洋平会長がご挨拶。岡村会長は「1000試合以上が行われ、勝率が80%を超えており、ワセダラグビーの奥の深さを感じさせる」と、これまでの早大の築き上げた歴史に称賛を送り、河野会長は「あらゆる分野でリーダーとなる人間がワセダのラグビー部だ。ワセダのラグビー部はそういう人間を作ることが大事だ」と語り、ラグビー蹴球部での経験を通して、人間としての成長について成長することの重要性にも触れた。その後は、壇上で鏡割りが行われ、早大ラグビー蹴球部元部長の奥島孝康氏による音頭で乾杯が行われ、参加者はしばしの間、旧友たちとの交流を楽しんだ。


鏡割りの様子

 そして、今回の式典では創部100周年を記念して作成された100年の歴史を振り返る動画や歴代の監督一覧が上映され、脈々と受け継がれる歴史を再確認する機会となった。映像の上映が終わると相良南海夫監督(平4政経卒=東京・早大学院)が挨拶。「12月2日の早明戦に勝利するために、1日1日を大事に過ごして、皆さんにいい試合をお見せできたらと思います」と述べると、会場からは大きな拍手と歓声が沸き上がった。そして、部歌『北風』を斉唱し、松嶋敏泰部長(昭53理卒)の閉会の挨拶により、100周年記念式典は幕を閉じた。また、会場を出ると全部員が参加者を2列になっての見送りが行われ、最後まで現役部員と参加者の間で交流が行われた。


会場には1000名を超える参加者が足を運び、大盛況となった

 今回の式典では改めて早大が積み重ねてきた歴史の重さを感じさせる式典となった。それと同時に幅広い世代のOB・OGが一堂に会し、これから早明戦の勝利、そして大学日本一へラストスパートに入る現役部員を激励する機会となった。この式典を通じ、選手たちにとっても歴史の重みに触れてラグビー蹴球部の重みを改めて実感するとともに、大学日本一へ向けての士気を高める機会となったのではないだろうか。まずは目の前に迫った12月2日の早明戦、そして大学日本一へ。創部100周年での栄冠まで止まることなく走り続ける。

(記事、写真 新開滉倫)