全米女子オープン第2ラウンドが行われ、野村敏京が樋口久子以来、29年ぶりの日本人女子メジャー優勝に一歩近づいた。1番スタートの野村は、4番でボギーが先行したが、9番以降で4バーディ。日本人最高ランカーの実力を見せ付けて3つスコアを伸ばし、通…
全米女子オープン第2ラウンドが行われ、野村敏京が樋口久子以来、29年ぶりの日本人女子メジャー優勝に一歩近づいた。1番スタートの野村は、4番でボギーが先行したが、9番以降で4バーディ。日本人最高ランカーの実力を見せ付けて3つスコアを伸ばし、通算5アンダー、4位タイで決勝ラウンドに進む。
注目が集まるリオ五輪日本代表争い。2番手の大山志保は4つスコアを落とし通算8オーバー、106位タイ。3番手の宮里美香は6つスコアを落とす乱調で通算5オーバー、73位タイ。ともにスコアを大きく落とし、予選落ちが決まった。対する4番手の渡邉彩香は一つスコアを伸ばして通算1オーバー、29位タイに浮上。これで宮里のこの時点での五輪代表は消え、渡邉の最終結果によって大山との一騎打ちとなった。
そのほかの日本勢では、横峯さくらが通算2オーバー、38位タイ、原江里奈が通算4オーバー、60位タイで予選通過。通算7オーバー、92位タイの松森彩夏と佐藤絵美、通算10オーバー、119位の堀琴音、アマチュアの澤田知佳は通算13オーバー、150位タイで予選落ちとなった。
この日6つスコアを伸ばしたパク・ソンヒョン(韓国)が通算8アンダーで単独首位。2打差の2位タイにエイミー・ヤン(韓国)とイ・ミリム(韓国)の二人。この日スコアを6つ伸ばした世界ランキング1位の19歳、リディア・コ(ニュージーランド)が野村とともに通算5アンダー、4位タイに浮上した。
世界ランキング2位のブルック・ヘンダーソン(カナダ)は3オーバー、48位タイ。大逆転で韓国五輪代表を目指したイ ボミはこの日もスコアを落として通算6オーバー。下位に沈み、五輪出場は絶望的となった。
■日本代表のエースが
メジャー制覇を視界に!
今季、米ツアー初優勝を含む2勝をマークしている野村が優勝戦線に名乗りを上げた。昨年から楽しくゴルフをすることに集中しているという野村。初の全米女子オープン制覇について聞かれても「楽しくプレーして、自分のプレーに集中できればいい結果になるのではないか」と、周りを気にせず自分を貫く構え。樋口久子が全米女子プロを制したのが1977年。実に29年ぶりの快挙に向けて冷静な野村。決勝ラウンドも自分のペースを守り抜き、栄冠を目指す。
■二番手争いに敗れて涙
出場権の行方は渡邉の結果次第
予選落ちを喫して、五輪出場の切符を逃した宮里。初日の1アンダーからスコアを6つも落とす大乱調だった。「自分でズルズル崩れてしまいました。ベストは尽くしましたが、いけなくても仕方ない。4年後のことは今は考えられません」と涙に暮れた。同じく予選落ちを喫した大山も涙を流した。「やっぱり五輪には体も元気で技術もあって、そういう選手がいくべき。今の自分はふさわしくないと思う」と気丈に答えたが、決勝ラウンドに残った渡邉の結果次第ではまだチャンスは残る。その渡邉はとにかく攻めて上の二人を抜くことしか出場権奪取の道はない。意地のアンダーパーで回り、ひとまずは可能性を残した。「五輪も予選を落ちたら、私はもうほぼ可能性がなかったので、ちょっとホッとしています。ギリギリ。すごいギリギリ。でも明日からは思い切りやりたいと思います」反撃の決勝ラウンドはどっちに転ぶのか!?