男子ツアー最終戦として、年間上位8選手で競い合う「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月11~18日/室内ハードコート)。21歳のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は、2017年に続き2年連続2回目の出場権獲得だ。次世…

男子ツアー最終戦として、年間上位8選手で競い合う「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月11~18日/室内ハードコート)。21歳のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は、2017年に続き2年連続2回目の出場権獲得だ。

次世代のNo.1候補筆頭格であるズベレフ。最終戦初出場だった2017年は、グループステージで敗退。第1戦でマリン・チリッチ(クロアチア)に勝利したものの、第2戦ロジャー・フェデラー(スイス)、第3戦ジャック・ソック(アメリカ)に敗れた。そのズベレフは今回も、第1戦の相手はチリッチに決まっている。

今シーズンはここまで3つのタイトルを獲得したズベレフ。グランドスラム初優勝はまだ叶っていないが、5月の「ATP1000 マドリード」でマスターズ優勝を飾っている。4月の「BMWオープン」、7月の「ATP500 ワシントンD.C.」はどちらも2連覇。ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の復活などもあり、自己最高だった世界ランキング3位からは2つ後退してはいるものの、21歳以下の次世代No.1候補「ネクストジェネレーション」の中で現在唯一のトップ10選手だ。

またワシントンでは3回戦で、10歳年上の兄ミーシャ・ズベレフ(ドイツ)と念願だったツアーでの兄弟対決が初めて実現。試合中、主審のアレクサンダーへのコールは愛称の「サーシャ」で行われるなど、温かい空気と真剣勝負の入り交じった初対決だった。兄に勝利した後ズベレフは「世界的に大きな大会で兄弟で対戦して、ミーシャが言ったようにすごく特別だ。信じられないくらい特別、今回が最後にならずにいつか決勝戦などでも対戦したい」と語った。

その後、ズベレフは10月の「ATP1000 上海」で最終戦出場の切符を掴み「最終戦出場はシーズン開幕時、選手全員にとっての目標だ。2年連続でロンドンでプレーするチャンスを得られてとても嬉しい。大会が楽しみだ」とコメントしている。

若きトップ選手が最終戦でさらに飛躍する事はできるか、注目したい。◇   ◇   ◇

グループステージの組み合わせは、次の通り。

■グループ「グーガ・クエルテン」

[1]ノバク・ジョコビッチ(セルビア):世界ランキング(シングルス)1位

[3]アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ):世界5位

[5]マリン・チリッチ(クロアチア):世界7位

[8]ジョン・イズナー(アメリカ):世界10位

■グループ「レイトン・ヒューイット」

[2]ロジャー・フェデラー(スイス):世界3位

[4]ケビン・アンダーソン(南アフリカ):世界6位

[6]ドミニク・ティーム(オーストリア):世界8位

[7]錦織圭(日本/日清食品):世界9位(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP1000 パリ」でのズベレフ

(Photo by Aurelien Meunier/Getty Images)