全国に約180の直営店舗を展開する日本最大級の総合型スポーツクラブ「コナミスポーツクラブ」が、今年度中に全国20カ所で卓球スクールを展開することを明らかにした。そのパートナーが全国10カ所に卓球スクールを展開するタクティブだ。初の全国的な卓…

全国に約180の直営店舗を展開する日本最大級の総合型スポーツクラブ「コナミスポーツクラブ」が、今年度中に全国20カ所で卓球スクールを展開することを明らかにした。

そのパートナーが全国10カ所に卓球スクールを展開するタクティブだ。初の全国的な卓球スクールはどのように展開されるのか。

日本初「25段階の卓球指導プログラム」とは?

コナミスポーツクラブの卓球スクールで導入されるのがタクティブと共同開発された独自のプログラムだ。そのプログラムは25段階に分かれており、25〜17級を初級、16〜12級を初中級、11級〜1級を中級に分類、個人にあった段階的な指導を実現する。

以下はそのプログラム概要だ。



コナミスポーツクラブの段階別指導プログラム

25級では「正しいシェークハンドグリップ」から始まり、1級まで進むと「下回転サーブ→コーチがツッツキ→フォアドライブバックドライブ交互」まで習得ができる。月に1度は「進級テスト」があり、1回のテストで3級までの昇進が可能だ。つまり、最短では9ヶ月で1級まで取得することができる。1級まで進むことができれば、小さな大会に出場することも十分可能だろう。少なくとも卓球初心者同士の「お遊びピンポン」では負けることはない。

従来の指導は、個々のコーチが独自の指導法に基づいて選手を育成していたが、本プログラムをコナミスポーツクラブのスクールに一律に導入することで組織的・体系的な指導を見据える。また、初級から中級が対象であり、卓球を長期間プレーするための基礎づくりが可能になっている。25段階という細かい段階的な指導プログラムの設定によって、個人の目標を明確に定め、自分のレベルに合わせた受講が可能だ。

早稲田大学大学院 平田竹男研究室の修士論文に基づくプログラム設計

このプログラムはタクティブ代表である佐藤司氏の早稲田大学大学院スポーツ科学研究科 平田竹男研究室の2017年度修士論文「卓球初心者向け25段階の基本技術習得目標に関する研究」がベースとなっている。すでにスイミングでは20段階以上に分けたカリキュラムを設置している点に着目し、卓球界にも段階的指導を普及させることを提唱してきた。

論文では松下浩二氏や宮﨑義仁氏など著名な卓球プレーヤーの専門書26冊をピックアップし、内容を比較、「グリップ」「ボール遊び」「サーブ」「フォアハンド」「バックハンド」「フットワーク」「ツッツキ」「ドライブ」「レシーブ」「スマッシュ」「ブロック」の項目について言及の有無を表にしてまとめ、理想のカリキュラムを組み上げた。

コナミスポーツクラブはこのプログラムを府中店や品川本店を始め、全国20店舗で今年度中に導入開始予定だ。幼児や小学生からお年寄りまで手軽に始められるスポーツとして脚光を浴びている卓球。ぜひ始めてみてはいかがだろうか。

文・ラリーズ編集部
写真:伊藤圭